子どもが昼過ぎ家に立ち寄る。冬服を持ってきて夏服を持っていくのだとか。実家がトランクルームと化している。外で食事をとるかというと、家で食べたいというので前日のカレー、オムレツ、ソーセージなどで食べさせる。殊勝なことに母の日ということでケーキを買ってきた。家族で食べるようにホールを一つと母親用にショートケーキを一つ。昔はこういうことをしない子だったが、ちょっとは大人になってきたか。まあ六月の父の日は多分期待しないほうがよさそうだ。
子どもが帰った頃はそろそろ夕方という時間なんだが、妻が玄関前に座ってどこかへ連れて行けというアッピールをしている。前日、ご近所ドライブしたばかりだし、時間も遅いのであまり行きたくないなと思ったのだが、そうすると車椅子を出してくれれば一人で近所を散歩してくるという。昼間から天気が不安定で急に雨が降ったりを繰り返していたので一人で行かせる訳にもいかずにということで車を出す。時間は4時半を回っている。
どこへ行こうかと思案したが、ふいに思いついて関越道にのり花園インターまで行く。高速に乗っている時間は30分くらいだったか。それから140号線で秩父方面に向かい、途中から有料道路に入る。何日か前にテレビで美の山公園という山頂公園があるというのを見たので、行ってみるかと適当に思った。なんでも埼玉県が桜の名所地を作るべく桜を植林したところだという。山桜を中心に八千本くらいあって、吉野の桜の関東版みたいなことを考えていたとか。
しかし埼玉県にはこういう安直なパクリ的発想が多いような気がする。地名でも福岡という地名で市制化する際に、九州の福岡との差別化じゃないが上福岡と命名するとか。たしか東松山も東にある松山みたいなネーミングだったと聞いている。
花園降りた時点で5時過ぎていたので、美の山に着くのはもう暗くなっているのではとも思った。まあ暗くてもそこは秩父市内の夜景とかがけっこうキレイだという話もあるのでいいかと思った。妻には途中で秩父の美の山と話すと、けっこうワクワクしている感じ。
有料道路は本来長瀞皆野ICで降りるのだが、行き過ぎてしまい次の皆野大塚ICまで行ってしまう。そこから下道の140号に入り少し行ってから右に降りて山道へ。聖神社や和銅遺跡という名所があるのだが、その辺りからの道がかなり狭い山道で、ほとんどぽつんと一軒家に出てくるような車一台やっと通れるようなところ。前に1～2台車があったので良かったが、これが自分の一台でおまけに対向車みたいなことになったらけっこうシビアだったかもしれない。途中で美の山公園に向かう正規の道路にぶつかり、そこからは割と広めの道路なのでホッとした。
美の山公園には第三、第二、第一と三つの駐車場がある。第三、第二からだとけっこう長い階段を登る。一番上の第一駐車場だと頂上の展望スペースまでも短い階段が一つあるだけ。こっちは車椅子を担いで、妻には短い階段を手摺を使って登ってもらう。まあ今でも一応短い距離なら歩いたり、登ったりもできる。
頂上からの眺めは壮観。時間は夕暮れ時だが、まだ夜景というには明るい感じ。人はほとんどいなくて、自分らを含めても10人もいない。さすがに山桜はもう終わっているけど、そこかしこに山ツツジが咲いている。
6時半頃になって少し肌寒く感じてくる。あたりもだいぶ暗くなってきた。その頃になってから若いカップルが何組か階段を登って来始める。まあ地元ではそこそこ有名なデートスポットというところなんだろう。
妻は今度は山桜の頃に来たいと言っていたが、そういう時期はけっこう混むんだろうなとも思った。まあウィークデイならけっこういけるかもしれない。なんにして道路が空いていれば家から1時間ちょっとで行くことができる。たまに出かけてもいいかもしれない。
帰りは有料道路ではない方の140号線で花園に出て来た道の関越で戻った。地元に戻ってからちょっと買物をして家に着いたのは9時を少し回ったくらいだった。
