皇居東御苑

 久々、国立近代美術館に行こうと思い北の丸駐車場に車を止めた。午後割と早い時間だったので美術館に直行しないで代官町通りを渡って東御苑に行ってみることにした。ここは以前からちょっと興味があったのだけど、北の丸駐車場から下りてくると道路を渡るにも歩道橋しかなく、横断歩道だと近代美術館を通り越して毎日新聞前まで行かなくてはならないので、なんとなく躊躇してしまった。

 今日は、ウィークデイということもあり代官町通りの交通量も少なかったので、強引に渡ってしまった。いつもそういうのにはけっこう煩い妻も今日はあまり文句を言わなかった。聞けば彼女も東御苑には以前から行きたいと思っていたのだとか。

 北桔橋門を通って行くとまずお濠の風景がけっこう美しい。遠くに鴨がゆったりと泳いでいたりする。

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 そして苑内に入るとなんかそこは別世界みたいな風景が広がっている。都心のど真ん中に広大な公園がある。大芝生、雑木林、庭園などすべてが管理されている。世俗化されていないのはやはり宮内庁の管轄、高貴な方関係の敷地だからかもしれない。

 ニューヨークのセントラルパークも都会のど真ん中に広大な緑あふれる公園がある。スケールはやや小ぶりとはいえ、東御苑もある意味都会のオアシスかもしれない。1968年から一般公開されているとはいえ、やはり高貴な方関連だけにやや敷居が高く、市民のための公園ではない。あくまで下々にも公開されているということだ。しかしだからこそ俗化されず、別世界の相を漂わせている。ここはハレとケのハレ的な空間かもしれない。

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 冬の時期なので大芝生は茶色になっているが、ここは多分暖かい時期だと緑一色かもしれない。

 紅葉にはだいぶ遅い時期だけどあちこちに鮮やかな赤に染まった木々もある楽しめる。印象派ではないけれど、日の光によって紅葉はその鮮やかさを増すことが実感できる。

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 何気に金柑の実がなっているのを身近にみることもできる。

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 その隣にはクチナシの花ならぬ実も。

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 この場所はもともとは旧江戸城の本丸、二の丸、三の丸があったところであるのだとか。本丸天守閣の跡地はやや高台になっている。もともと江戸城天守閣は60メートルの高さもあったらしいが1657年明暦の大火で焼失し、それ以来建てられていないという。当時の将軍は四代家綱。若い家綱をサポートしていたのは会津藩主で三代将軍家光の異母兄弟である保科正之。その保科が天守閣再建にストップをかけそのままになったとういことが伝えられている。もう戦国時代は終焉し徳川幕府の基盤も安定してきた時期でもあり、軍事目的が主である天守閣は不要ということになったということなんだとか。

 当初、江戸城再建は進行し、工事は加賀藩が担っていたという。そこで天守閣の土台が構築されそれが天守台としてそのまま残っている。登ってみたが周囲は大きなビルが多いので、さほど見晴らしが言い訳でもない。ただしそこからだと東御苑の全体が見えその広大さがよくわかる。

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天守

 また林の一角は当時は江戸城の建物があったところで、あの松の廊下の跡も残っている。

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松の大廊下跡

 しかし所々に美しい木々がある。ここは季節ごとに訪れてみたい場所だと思った。

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