スター・ウォーズを観る

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 遅まきながらスター・ウォーズの最新作『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』を観た。どうだったか、面白かったよと答える以外にない。

 自分はスター・ウォーズ・シリーズ9作を全部劇場で観てきている。DVDもすべて持っているし、たまに見返すこともある。アナキンのシリーズが始まった時にも、レイのシリーズの時にも、それまでの作品を見返したりもした。このスペース・オペラが多分好きでたまらないのだ。

 映画は宇宙を舞台にした活劇ものである。魅力的なキャラクターとハラハラドキドキのエンターテイメント。ストーリーの展開は早く、時にダイジェスト版のような趣さえある。そういえばアナキンのシリーズの3作目『エピソード3/シスの復讐』は凄かったな。とにかく後半は一気に展開してエピソードを終焉に持っていくことだけを目的にしていた。ハイスピードなダイジェスト映画だと思った。

 それに比べてレイのシリーズは自分たちのような古くからのファンの思いをくすぐるような小ネタに溢れていて、そういう意味では楽しく観ることができた。そう、もう40年以上もこのシリーズと付き合っているのだ。様々な記憶とともにこの映画を楽しむ術を我々は知っている。少々、クサイ、ダサいものを提示されても、なんとなればノスタルジックな甘い記憶フィルターでどうとでもしてしまえるのだ。

 とはいえ『エピソード7/フォースの覚醒』には久々新シリーズと愛見えることができた喜びのせいか、本当に嬉しくなったものだ。砂漠に横たわる破壊されたスター・デストロイヤーの残骸を見た時には、目頭が熱くなるような思いだった。

 そう、スター・ウォーズ・シリーズは常に記憶の中にあるのだ。

 なかなか映画の感想に行きつかない。本作はレイの出自が明らかになるとともに、スカイ・ウォーカーの物語が閉じられることになっている。そして悩み多き悪の王子様カイロ・レンの物語も両親の完全な死とともに終焉する。

 しかし『フォースの覚醒』の以降、亡くなったキャリー・フィッシャーを様々な映像でよく持ち堪えさせたとは思う。今回、彼女は映画の中でも生涯を終わらせている。リアルでの死から2年の歳月を経てということになる。こういうのってありかと思わないでもない。

 キャリー・フィッシャーは良くも悪くもレイア・オーガナのイメージでキャリアを終了させた。スター・ウォーズ・シリーズ以外にもたくさんの出演作品があるが、何一つ覚えていない。しいていえば『ブルース・ブラザース』でジョン・べルーシを追いかける謎のミリタリー・ウーマンと『恋人たちの予感』でメグ・ライアンの女友達を演じていたのを思い出すくらいか。

 彼女もまた一つの役のイメージでキャリアが終わってしまった悲劇のタレントの一人なのかもしれない。

 そしてただのアイドル的俳優でしかなかったマーク・ハミルが渋い性格俳優として、そして重厚なジェダイの長老としてそのキャリアの最後(多分?)を飾るというのもなんとも面白いオチだと思う。あのヤング・スカイ・ウォーカーが長老になるのだ。これも40年続けてきたからかもしれない。

 もっといろいろなことを書きたいと思う。とはいえディズニーが買い取ったスター・ウォーズは新シリーズも始動するという話もあるようだ。まだまだ続くのである。なのでまたどこかで折に触れて、このシリーズのことを思い出してみたい。

 最後に、レイはその強いフォースから多分これまでの重要なキャラクターの誰かの落とし種ではないかと、適当に考えてはいた。多分、みんなそうだと思う。自分としては適当に彼女はきっとヨーダの子孫か何かと思っていたのだが。いやけっこうマジで。