大塚国際美術館

 ここに来るのも1年ぶりのこと。もう何度来たかも覚えていないけれど、10回以上20回未満くらいのところではないかと思う。
 多分、自分はここに来てから絵画好きになったのかもしれないとも思う。この美術館の創設者である大塚製薬の社長さんの言葉に、ここで学生が名画の複製を見て、いつか新婚旅行で海外の美術館に行きオリジナルを見る。そうやって絵画を楽しめるようになって欲しいというようなことがあった。自分の場合もさながらそんな感じで、ここで複製の名画を親しみ、都内の美術館で行われる企画展でオリジナルを観る。そういう楽しみ方をずっとしてきた。多分、ここに来なければラファエル前派など知る由もなかっただろう。同様にナビ派のボナール、ドニ、ヴァロットンなどを知ることもなかった。
 六本木の国立新美術館で行われたオルセー美術館展などは、モネやマネの名画の幾つかを観て感動した。みんな大塚美術館で知った絵だったから。この美術館は自分にとってリアルな西洋美術史の教科書だったと思っている。
 それで、今回も最初に訪れたのはやっぱりお約束のシスティーナホール。

 その後、今回はバロックからロココ、いったん戻ってルネサンスに行き、それからまた戻って新古典、ロマン派、それからお約束の印象派などフランス絵画などを中心に回り、最後にほんの少しだけ現代絵画を見て回った。
 その他思いつくままに。

「最後の晩餐」、20年もの修復によりイエスの右こめかみに釘穴が発見され、それがこの絵の遠近の消失点になっていることが分かったのだとか。

ゴッホの7つのヒマワリという企画。


 触って筆触を確認できるのも陶板壁画ならでは。