トランペットを購入する

 子どもは中学からずっと吹奏楽を続けている。中学、高校、そして大学に入ってからもインカレのサークルでトランペットを吹いている。本人曰く、部畜なんだろうだが、なんだかんだいって音楽が好きなんだろう。ずっと続けているのに今ひとつ、いや今ふたつくらいに上手くはないのだが、好きこそもののあわれみたいなところだろうか。まあ譜面も読めるし、耳も悪くないし、もし楽器をやめても、いい聴き手になるんじゃないかと思う。
 使っているトランペットはというと中学生の時に中古で買ったヤマハのYTR-2330とYTR-4335の二つ。当時はというととりあえず買い与えて、ものになるのなら新品をというくらいのつもりだった。2330はゴールドで4335はシルバー、主にはずっと4335を使ってきている。
 まさか大学に入ってからもトランペットを続けるとは思ってもいなかったのだが、今のインカレサークルの吹奏楽部にはけっこうはまっているみたいで、週3回の部活にはかかさず参加している。そうなると親バカである、いよいよ新しいものを買ってやろうかと思ったりもする。まあ悪くなることもなく、ずっと音楽を続けてきたことへのご褒美みたいなところ。子どもも中古のスチューデント・モデルではなく、おニューの自分の楽器が欲しいとずっと言ってはいた。
 今年大学三年になる。部活を集中してやり遂げるのも今年だけだろう。来年も部活はやりたいとは言っているが、さすがに就職活動にせいを出してもらわないと困る。なのでまあ8年間吹奏楽を続けてきたこと、二十歳になったこと、特に留学だのといったことで金もかからなかったことなどから楽器を買ってやろうかということになった。
 そうなるとトランペットを選んだのは本当に正解。他の楽器、サックス、オーボエ、ホルンといったものだと、もちろんピンキリといえばそうだが、だいたいは50万超えで、そこそこいいものだと70万以上ということになる。それにひきかえトランペットは20万超えのものを選べばだいたい中級向けになる。
 ということで楽器といえば御茶ノ水、カミさんも連れて三人で車で出かけることにした。駅から少し離れた集合ビルの駐車場に止めてからまずは楽器店散策。黒沢、島村、下倉あたりで物色と思っていたところ、子どもは下倉一択のようで、なんでも高校の頃に楽器の調整でちょいちょい訪れているからということ。
 チョイスして比較したのはヤマハのYTR-8335RS、いわゆるゼノというやつ。もう一つはバックの180ML37/SP。試奏室で1時間くらい吹いてみて、親的にはこれまでもヤマハだったし、ゼノの方が音が出やすいような感じがしたこと、4万くらいバックよりも安いことなどから、ゼノを押したのだが、子どもはバックの有名度、ヤマハばっかりだったから違うものをみたいなこと、あとは少しだけ音への拘りみたいこともあり、180ML37/SPをチョイス。なんだかんだで購入まで2時間くらいかかり5時近くに楽器店を後にした。
Shimokura Web Shop / 180ML37SP