カーペットを貼る

 我が家が建ったのはどうやら2000年のことらしい。あまり意識してはいないのだが、時々中古で購入した時に前のオーナーから譲り受けた書類とかからそれを何度か確認したことがある。そして自分たちがこの家を買って住み始めたのは2007年のこと。そう早いもので鶴ヶ島に移ってきてからもう10年が経ってしまったのである。そりゃ年をとる訳だよとへんに納得してみる。
 この10年の間に、家には随分と手を入れている。買ってすぐに家のエクステリアを直した。道路から家の玄関に上がるまでの階段は3段だったのだが、病気の妻にはその階段を登るのはかなりしんどいことだったのでそれを5段にして、さらに手すりを両側につけた。狭いスペースに登り口があり台所から出ることができる勝手口があったのだが、その登り口部分をすべて取っ払平たいスペースにして自転車を2台置けるようにした。
 引っ越して6年目、築13年目には風呂を交換した。やや狭い風呂だったのを新しい風呂にして妻が入り安いようにということからだった。さらに翌年には外壁の塗装を塗り替え、屋根のスレートを張り替えた。外壁は10年を目安にということだったが、14年目で周囲の同じ建売の中では割と早い方だった。ただし塗装の足場を組んでいる時に二度も大雪に振られたりもした。これは正直なところ、効果にいろいろ難が出るのではという嫌な感じが残った。
 その他にも1階、2階のトイレも新しいものにした。給湯器も20号から25号に替えたし、ガスコンロとレンジや換気扇も替えた。けっこういろいろ手を入れてきているということだ。
 そして割と最近、妻がいつも使っているローソファが壊れた。カインズホームで買った安物だったので、それ自体にはなんの感慨もない。すぐに粗大ゴミとして捨てに行った。身体が不自由な妻の場合、そのままコタツに座ることとかできない。なので結婚の時に買った古いソファを動かして、それに座るようにさせているのだが、やはり居心地が今一つのようだ。なのでここ数週間、ニトリとかに行ってはいいソファがないかと物色している。
 妻はかなり以前から電動でリクライニングするソファ、それも三人がけのものを欲しがっている。狭い狭いマッチ箱みたいな一戸建てのリビングである。ここに三人がけソファ、長さが190cmもあるものを置くのは難しい。妻をいろいろなだめすかし二人がけの幅150cmのものをと勧めるのだがなかなか納得しない。先週の土日だったか、ようやくやや大きめで幅177cmのものを見つけ、妻も妥協するということで購入することにした。しかし、電動リクライニングのソファは相当に重い。一度設置したら容易に動かすこともできない。掃除とかもその周りをやるようになるだろう。そうなると今のフローリングよりもカーペットを敷いたほうがいいかもということになった。
 リビングダイニングのうちダイニングの方は、テーブル周りを全部カーペットにしている。しかも食べこぼしや汚れにも対応できるように、汚れた部分だけを替えることができるタイルカーペットにしてある。そこでリビングの方も同様のタイルカーペットを敷き詰めてしまおうということになり、ホームセンターで購入してきた。六帖でだいたい50枚が目安で、1ケース16枚入りで4000円弱。とりあえず3ケース購入してきた。
 これに本日、取り掛かった。まずリビングのコタツやソファをどかし、ラグ的に置いている3畳程度のカーペットもどかし、掃除機をかけて拭き掃除をする。それから順々にタイルカーペットを敷いていく。さらに端の方はサイズ的に合わなくなるので、そこはカーペットを切って合わせる。そんなこんなをして全部貼り終えたらなんだかんだで夕方になった。
 タイルカーペットはある意味機能的簡易的なものなんだが、一度敷いてしまうと多分これを変更するのは随分と先のことになるだろうとは思う。おそらく10年はこのままになってしまうかもしれない。年齢のことからすると、次にこういうことをするのは難しいかもしれない。もっと広い、立派な部屋で快適に過ごすなんてことはもうありえない訳なので、取り敢えず、本当に取り敢えずでこれが終末になってしまうかもしれないカーペット敷き作業。
 なんかこういう次はないかもね的な思いにかられるのも、やっぱり年齢のせいなんだろうね。