東京富士美術館へいく

http://www.fujibi.or.jp/our-collection/exhibited-collected-works/exhibited-works-collection-list.html?exhibit_id=8201707151
 カミさんが昨日からどこかへ連れて行けを連発するので、仕方なくというか近場であまり疲れない所ということで東京富士美術館へ行くことにする。高速を使えば30〜40分と近く、収蔵作品も充実しているのでお気に入りの美術館だ。今年になってからも多分3回目くらいになるだろうか。
<フランス・ウーテルス「アントニオとクレオパトラ」>

 17世紀フランドルの画家ということ以外にほとんど情報がない。何度も観ているうちに密かに西洋宝船と呼んでいる。美しい絵だとは思うのだが。
ブーシェ「ヴィーナスの勝利」>

 これも何度も観ていてロココの豪華絢爛も悪くないなと思ったりもする。今回よく観ていると、天使の表情とか、なんとなくリューベンスっぽさがあったりするなと感じた。そうやってみると、さすがにフラゴーナールはちょっと違うかなと思いつつも、ヴァトーやブーシェにはどことなくリューベンスっぽさがあったりもするかなと、まあ勝手な思い込みではあるのだが。
 時代的にいうと、リューベンス(1577-1640)、ヴァトー(1684-1721)、ブーシェ(1703-1770)、50年から100年くらいの時代差がある。ある意味、もうリューベンスはオールドマスター、巨匠的存在だったから、影響を受けていてもいいかなと勝手に思ってみた。
ヴラマンク「セーヌ河畔の家並み」>

 ヴラマンクは基本フォーヴィズムの人と括られるのだが、この絵なんかどちらかといえば、キュビズムっぽいし、もっといえばセザンヌの模倣、習作っぽかったりする。まあ画家などは簡単に括ることはできないだろうし、個人史的にいえばいろいろ影響を受けた時代があるのだとは思う。
 そうやってみれば、ピカソのようにやれ青だのピンクだの、新古典だの、抽象主義だのと明確に異なるジャンルが時代的に明確に別れている人もいる。割と好きな画家の一人である、ピエール・ボナールナビ派、装飾的とかカミさんの絵を沢山描いたこともあり、親密派と括られることもあるけど、割と後期に妙に印象派的な絵を描いていたりもする。
<ヴィヤール「婦人と子供」>

 ボナールと同じナビ派、アンティミスト(親密派)の代表選手のようなヴィヤールだけど、この人の大胆な色使いは自分などからすると、ヴラマンクやマルケなんかよりも色鮮やかなフォーヴっぽいんじゃないのと思ったりもする。
 まあこの辺もいつもの思い込みなのではあるけど。