大学学園祭に行く

 子どもが入っているインカレサークルの発表会があるというので都内に電車に乗って出てきた。カミさんの車椅子を押してなのでいろいろとストレス感じることが多い。普段はそれがいやなので、だいたい車で出かけるのだが、都内であまり駐車スペースがないところなのでやむなくというところ。しかしさすがに有名大学だけあって人が多くて難儀する。
 どこでもそうだが、学校というのはだいたいバリアーだらけだ。おまけに最初にもらったキャンパスマップにもトイレの場所が明確化されていない。さらにいえばユニバーサルデザイン皆無、身障者向けトイレの案内もほとんどない。

 なので子どもたちの演奏を聴く前にかなり疲れてしまい、ガソリン入れることにする。最近の大学では学内でのアルコールがご法度なところが多いのだが、さすがに超有名大学で、基本的にアルコールはOKである。ただし入口付近の案内所で、免許書を提示して成人であるという紙製の腕輪をする。しかもこれ外すには引きちぎる必要があり、学内にいる間はつけていなくてはならない。これを見せるとアルコールを販売しているところで購入できる。

 そして本番をやる講堂に入る。ここは全共闘運動華やかりし頃は大変有名だったのだが、近年は周囲の建物も高くなってきたので、昔のようには目立たない。かってはランドマーク的存在だったのだが。そしてここに入るにはかなりのハードル、バリアーが存在する。混んでる中、妻の手をとって階段を上ったり、車椅子を担いだりはさすがにしんどいと思いつついたのだが、地階に警備の部屋があり、警備員にエレベーター等のことを聞くと、割と親切にいろいろ教えてもらった。最初に入口の数段の階段のところではわざわざスロープを出してもらい、それからエレベーターに案内してもらったりとか。
 そして行動内に入ると、これがもう大変趣がある。収容人数、キャパに関して言えば、これ以上のところはいくらでもある。実際、子どもが行ってる大学の行動のほうがはるかに近代的で大きい。もっといえば、子どもが通っていた高校のホールは2千人以上の収容できる規模としては非常に大きいものだった。
 それはそれとして、やはり歴史的な講堂である。

 舞台の上には絵、壁画っぽいものが飾ってある。

 調べると小杉放庵とのこと。確か東照宮の前にある日光美術館が小杉放庵記念美術館と銘打っていた。栃木出身の画家さんであるということだ。

 さてと演奏のほうはというと、まあまあ、そこそこというところか。普通の高校生なんかのよりははるかに上手いが、コンクールの常連のような高校に比べれば。かなり落ちる。とはいえ、学業、アルバイトと忙しい学生生活の中で、週3〜4回の練習だけでこれだけの演奏をできる。しかも由緒正しい立派なホール、それに負けないくらいの演奏は出来ている。これは素晴らしいことではないかと、素直に感動させていただいた。