栃木県立美術館

 三日目も雨だったので、初めてだったのだがここに寄ることにした。しかし栃木には宇都宮とこの県立美術館と大きな美術館が二つもあるのが埼玉県民からするととても羨ましい。埼玉は浦和の県立近代美術館だけみたいなものだから。しかし人口715万で全国5位の県にしてはあまりにも貧弱というか、文化的に弱いというか。やっぱり市が多くて行政単位が細分化されていることも影響しているのだろうか。全国5位の県でありながら政令指定都市さいたま市だけというのなんだなと思ったりもする。
 例えば所沢と狭山、入間あたりが合併すればそれだけで指定都市になるだろうし、春日部、越谷、草加とか川越、坂戸、鶴ヶ島、日高、川島あたりが合併すればとか思う。まあ大きくすれば美術館や博物館が建つかといえばそういうこともないのだろうが、小さな行政単位はムラの縄張り根性みたいな感じで近代性と真逆な気もしないでもない。
 話は脱線である。栃木県立美術館だ。ここでは栃木に所縁があるという現代芸術、オブジェや写真をやっているという高木修の回顧展をやっていたが、正直よくわからんかった。常設展も基本は栃木に所縁ある芸術家のものが多いのだが、西洋絵画ではゲインズバラやターナーなどイギリスの作品が数点展示してあり、モネやコローもそれぞれ1枚ずつあって、それはそれで楽しかった。
栃木県立美術館
 

 

 個人の収蔵物らしいがカバネルの「狩の女神ディアナ」が展示してあった。ある意味、この1枚を観るだけでも訪れる価値があると思った。