「SHARING」

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子どもが大学の授業で勧められてみたいというので付き合うことになった映画。テアトル新宿でのレイトショーなのでさすがに十代の子ども一人というのもなんだし、まあ映画は嫌いじゃないからと親バカである。
大学でも教えているという篠崎誠監督が大学を舞台に、おそらく大学から金引っ張り出して作った実験映画的作品。とんでもない映画見せられるのかと思っていたのだが、どうしてどうして。途中からなんというかとんでもない快作を観ているんだなと実感した。東日本大震災をモチーフにしたホラー仕立ての映画。そこに心理学的テーマやドッペルゲンガー、予知夢なんていうものをごった煮にしている。それらがある意味未消化でもあり、それがなんとなく意図的に未消化であるとさえ思えるような不思議な作品。
 最終的には共感あるいは痛み、喪失感を人はシェアできるのかという根源的なテーマに収斂されていく。本当にとんでもない映画を無防備に観てしまったような感覚だ。DVDは出ていないようなので名画座とかで単発で上演されるのをおっかけなければいけないようなのだが、もう一度観たい、いや観なければいけないような映画だった。