名古屋ボストン美術館

帰りにどこか寄ろうかとネットで調べていたら名古屋ボストン美術館で企画展「ルノワールの時代」やっていて、なんとあの「ブージヴァルのダンス」が来てるという。なので根性で寄ることにしてみた。ナビで検索すると4時間くらいで着くということなので、計算では3時頃に着いて2〜3時間観れるという。この美術館は聞いたことはあったけど、まあ普通に埼玉にいて行けるところでもないし、こういう遠出の帰りに寄るくらいしか機会もないだろうし、おまけにルノワールだしということで。
http://www.nagoya-boston.or.jp/

 JR金山駅の真ん前の都市センタービルの中にある。街中の美術館というのがいいコンセプトだね。ここはHPにあるようにボストン美術館の収蔵作品を展示する美術館なんだとか。となるとミレーの「落穂拾い」やモネの「ラ・ジャポネーゼ」とかが来たりするのかとも想像したりして、なんとも羨ましい思いになったりもする。

1999年4月17日、米国ボストン美術館の姉妹館・名古屋ボストン美術館が開館しました。
名古屋ボストン美術館は、ボストン美術館所蔵の優れたコレクションを恒常的にわが国に紹介する唯一の施設です。
美術鑑賞の場を広く提供するとともに、伝統あるボストン美術館の広範かつ高水準の美術館活動との提携を通じ、日本の文化振興並びに日米文化交流の進展に寄与することを目的とします。

 そして今回の目玉はというと、やっぱりこれ「ブージヴァルのダンス」

 モデル、シュザンヌ・ヴァラドンの美しさが際立ってると思う。同じダンス三部作の中の「都会のダンス」よりも美しいと思うし、当然「田舎のダンス」のアリーヌ・シャリゴよりも。
 しかしヴァラドンの表情は「都会のダンス」もそうだし、この「ブージヴァルのダンス」もしかりで、なんとなく憂鬱な感じ。心からダンスを楽しむ若い女性ではなく、なんとなくよそよそし気、好きでもない男とお付き合いで踊っている感が漂っているような気がしてならない。
 このブージヴァるはパリから西にセーヌ川沿いにだいたい15キロくらいいった所にあり、眺めのいい行楽地であったのだが、そこにダンスホールを兼ねたカフェがあっこともあり、日曜日ともなると一般大衆で賑わったのだとか。確かにこのダンスもカジュアルな装いで寛いだ雰囲気も醸し出している(特に踊る男の側に)。また地面には花はタバコの吸い殻も落ちていて、いかにも場末的な感じも漂っている。