高校生の頃、一度だけFMラジオで聴いた演奏をずっと覚えていて探しても見つからないままでいた曲を、YouTubeをたどってて偶然見つけた。40数年ぶりの邂逅を果たした思いである。
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ラジオで聴いた時は演奏に女性DJの詩の朗読がかぶさっていた。オープンリールのテレコにダヴィングして何度も聴いた。この曲の後にジョージ・ベンソンの「恋の終列車」がかかったので、ずっとベンソンと思い探したが見つからず仕舞だった。コフィーはモータウン系ギタリスト。
Add Some M to Your Day:デニス・コフィー(Dennis Coffey & The Detroit Guitar Band) - 「スコーピオ(Scorpio)」
一時のベンソンに似たギターである。ずっとベンソンだと思ってきたのも無理もないかも。影響を受けたギタリストとしてウェス・モンゴメリーがあがっているが、確かにオクターブ奏法も控えめに取り入れている。70年代のなんともカッコいいギターだ。モーターウンサウンドを支えたR&Bギタリストというのもうなずける。
しかしこの演奏を聴いたのはいったいいつ頃だろう。たぶん高校2年くらいの頃。1973年あたりのことじゃないかと思う。FM放送を日中に聴いていたので土曜か日曜のことだろう。悶々とした日々を過ごしていた頃か。多分、明るい青春とは程遠い。FM放送や日々の深夜放送、あるいはフォークギターでの弾き語りとかで、とにかく時間を潰していた。将来へのささやかな希望、ほとんど不確かな実現性も乏しいような期待を抱いていた頃のこと。
なにやらそんなことを思い出しながら聴いていると懐かしくもあり、恥ずかしくもあり、甘酸っぱいものがよぎる。