心療内科へ行く

 会社の同僚が先週、医師の診察を受けて鬱病と診断された。以前にも鬱病の社員がいて休職させたこともあったので、普通の社員であればそうするだけのことなのだが、今回は役員だったのでそういう訳にもいかない。休職させるとなれば、役員会で承認決議なりをとらなければならない。零細企業なので休ませた場合、報酬をそのままという訳にもいかない。さらにいえば親会社の意向もきかなければならない。
 本人はというと症状はあまり思わしくないようで、とにかく不安感を常に抱く、うまくいかないことは総て自分の責任と思うような罪責感にとらわれている。すぐにでも役員を辞任して会社も辞めたいと言っている。多分それも病気が言わせている部分もあるように思えたりもした。さらにいえば今回が初めてではなく、以前、5年くらい前だが、軽い欝症状になったこともある。その時も仕事で大きなストレスを抱えた時期だった。
 自分としてはとにかく休養をとらせることが大事と思いつつ引き継ぎ等もあるので、しばらくは休み休み出社させ、その後は1ヶ月から最長で3ヶ月くらい休職をとらせようと考えた。しかし株主の中には二度目であることから、早めに任を解いたほうがいいという方もいたので、とにかくまず医師の話を聞いてみようということになり、通院に付き合うことにした。
 同僚が通院している病院は精神科専門のところである。昔的にいえば精神病院である。その雰囲気はちょっと独特な感じだ。朝一番、待合室で同僚と落ち合い、まず彼が診察を受け、それから自分も診察室に入った。その後、まず最初は医師、同僚、自分の三人で話をした。それから出来れば医師と二人で話しをしたい旨を切り出し、同僚も了解済みだったので、同僚は退室して医師から短時間話を聞いた。
 医師の話では、とにかく早期に休養をとらせたほうがいいこと、欝の症状としては比較的軽いとのことだった。そこで自分としてはまず休養をとらせる。一月くらいして病状が若干でも改善された段階で、幾つか選択肢を提示して本人に選ばせるようなことを考えている旨を医師に話した。
 なんとなく今後の流れは決まったが、これを受けて親会社や株主にも説明をしなければならない。やっかいなことではあるが、まあ仕事と割り切るしかないとも思っている。今、抱えている幾つかの案件のこともあり、早め早めにかたずけていくしかないとも思っている。とにかく割り切りだ。そうでないとこっちまでおかしくなると、ちょっと弱気な気分。