国会前デモ


昨日の日曜日、国会前で大掛かりなデモがあるということで行ってみた。10万人大集会となっているが、正直これまでの例からいえば3〜5万集まればいいかとは思った。ただし安保法制の国会審議がかなり大詰めに来ているので、ここで多くの人数が集まればそれだけ政権にはプレッシャーとなる。それを思うとやっぱり行かなくてはと思った。
しかし日曜に出かけるとなると諸々の家事が。ということで早目にやるべきことをやることにする。まずは週末に必ずやる家の掃除を金曜日の夜にした。土曜日は朝早くから溜まっていた取り込んだ洗濯物をたたみ片付ける。それが終わったら新たに洗濯をして干して。午後はいつもは日曜にする食品類の買出し。土日にやるべき家事関係を全部土曜日に行った。
で、日曜日は家族分の朝食と昼食をしっかり作り、ようやく昼ちょっと前に家を出た。いざ国会へ的な高揚感もなく、丸一日家事をやってきた倦怠感みたいなものに包まれた感じである。
いちおう電車内ではtwitterでざっと状況を把握する。12時前後にはまだまばらだったようだが、1時近くにはかなりの人が出ているという。さらに1時をだいぶ回ったあたりで歩道の鉄柵が決壊し、道路に人が溢れ出したという情報も入ってきた。おお、久々の決壊かと少し元気になった。
国会前に行くときはいつも有楽町線桜田門を使う。たいていの場合、人もまばらでトイレとかもすぐに使えるのだが、昨日は違った。もう長蛇の列なのである。女性だけでなく男性のほうも列になっている。こりゃポールの東京ドーム並みかなと思った。
地上に上がってまず国会前の交差点まで来ると、もう人が溢れんばかりだ。信号を二度待ってようやく国会正門に向けての坂道に来ると、本当に凄い人がいる。これまで反原発デモも含めて両手でもきかないくらいに国会前に来ているがこれほど人が集まったのは見た事がない。これは凄いことになっているなと思った。そのまま人の列の最後尾に着いたのだが、中々前には進めない。30分以上をかけて少しずつ人並みを縫って全身しスピーチが行われる国会正門前を目指した。
坂の下のほうでは創価学会のメンバーが虹の旗とともに集まっていて、代表者らしき男性が安保法制反対のスピーチをしていた。ネットではこれまで声を上げてこなかった創価学会員からも少しずつ安保法制反対の主張が出ていることは知ってはいた。なあ仏法平和主義が基本にあるのだから、集団的自衛権は彼らからしても無理目ということなのだろう。ネット情報によると創価学会公明党もかってのように一枚岩ではないようで、自民党との連立維持を主目的とする主流派に対して、野党色を強めるべきとするグループもいるのだそうだ。
3時くらいにようやく正門近くまで来たのだが、もうそこは立錐の余地もないような状況。それこそ将棋倒しの恐れだってありそうなほどだった。
スピーチは何人もの学者、政治家、文化人のそれを聞いた。印象に残っているのは、小沢一郎山口二郎坂本龍一などなど。
 雨は3時過ぎカラハポツポツとくるようになった。カッパも持っていないし、傘を差すのは、あの人手の中では難しい。ずっと濡れるがままにして立っていた。
デモは一応4時までだったのだが、人手は全然衰えない。多少バラけた感もあり、人で溢れかえる道路を上に行ったり、下に行ったりした。
あちこちでシュプレヒコールやドラム隊のリズム音が鳴り響いていた。SEALDsの学生たちのラップ調のコールはやっている子たちの幼い容貌を見るにつけ、この子たちの真摯な平和への思いを裏切ってはいけないのだろうなと思った。
法案は今の予定では9月の中旬頃に参院での強行採決の予定だという。もう日がないのだ。政権に好き勝手させないために、これからも国会前に行くことは必要だろうとは思った。