西洋美術館〜ボルドー展

4時前に業務終わって時間ができたので、上野の国立西洋美術館へ。最近は都内に出てちょっと時間があるとここのことが真っ先に頭に浮かぶ。企画展はボルドー展なるもの。ドラクロワの大作「ライオン狩り」が目玉。素晴らしい作品なのだが、1870年のボルドー美術館の火事で絵の上部が焼失している。
ドラクロワ「ライオン狩り」

その全貌については、ボルドー出身で後に象徴主義の大家となるオディロン・ルドンがこの絵を模写したものが残されていて、今回のドワクロワの絵の横に展示されている。
オディロン・ルロン「ライオン狩り」

このボルドー展はワインと海洋貿易で栄えた港町ボルドーの歴史と美術を展開するというテーマなのだとか。
[企画展示室]ボルドー展 ―美と陶酔の都へ―|国立西洋美術館
古代の遺物的のものから展示されているのだが、その手はあんまり興味がない。絵も風景画や宗教画も多く展示されているが、今一つ。ようは今、自分の興味がほぼ近代以降の西洋絵画に向いているからかもしれない。
ボルドー出身の画家としては前述のオディロン・ルドンの他、後にバルビゾン派の画家として大成するディアズ・ド・ラ・ペーニャなども。ディアズはスペインからボルドーに移住した一家の出だとか。そういえば昔、バルセロナに天才肌のMFプレイヤーでド・ラ・ペーニャっていたっけな。スキンヘッドでパッサーとしては天才といわれたが守備しないタイプ。結局、バルサでもスペイン代表でも大成しなかったっけ。
その他では、やはりボルドー出身のアルフレッド・スミスの絵がちょっとひかれた感。この人の経歴とかはまったく不明なのだが、おそらく印象派の影響下にある人なんじゃないかと思う。
ルフレッド・スミス「ボルドーのラ・グラーヴ河岸 」

結局、ボルドー展は早々に終わらせお気に入りの常設展のほうへ。例によって印象派とモネの部屋で長い時間を過ごした。
輪郭線のないルノワールの絵にうっとり。

そしてモネの絵は10〜15メートル離れて鑑賞した。これは川村美術館で絵の解説をしてくれた女性の受け売り。まあ筆触分割、色彩混合といった印象派の手法を鑑賞するという意味でいえば、少し離れて観るのは王道だとは思う。