竹内まりや「TRAD」

TRAD(通常盤)

TRAD(通常盤)

竹内まりやの新しいアルバムである。8月だか9月に朝日で一面の予告広告が出ていた。一面広告である。まあそれだけ売れるのだろうし、音楽業界でこうしたビッグネームの久々の新譜は一大ビッグビジネスなんだろうなと改めて思った。
聴いた感想はというと、正直もう一曲目から破顔、落涙なのである。もうなんていうか、自分はどれだけ竹内まりや好きなんだろうと改めて再確認するような、そういう感じである。しかも写真がやばいのである。

テーマがTRADで、この手の写真である。基本16からずっとトラッドやっているので、こういうのはもうストライクゾーンなのである。そしてこういう三つ揃え着こなすのである。彼女は。

たぶんJプレ、ブルックスあるいはポール・スチュアートあたりかと想像するのだが、良い着こなしである。トラディショナル、いいコンセプトだと思う。基本的に革新、前衛、新進気鋭みたいなものに飛びつくのだが、服に関してはずっとトラッド一直線で来ているし、アメリカ東部やイギリスのトラッドな感覚には目がない。メンクラ的なものに憧れた世代なのである。
まあいいそのことは。竹内まりやのこのアルバムはここ数年のシングルや他人に提供した曲のセルフカバー中心だとか。1枚目の「縁の糸」から「それぞれの夜」「アロハ式恋愛指南」と続く流れは最高だ。本当にこの3曲を泣きながら聴いた。
まあ長く愛聴するアルバムになるだろうなと思う。