最近の訃報

当然のごとく人は放っておいても死ぬ。ヴォネガット的にいえば「そういうものだ」と軽くかたずく。最近はウィキペディアにも年ごとの訃報が日々アップデートされている。笑えないけど笑える。
訃報 2014年 - Wikipedia
3月の物故者はというとまずこの人か。
・3月1日 - アラン・レネ、フランスの映画監督(* 1922年)
ヌーベルバーグと同時期に活躍した監督だが、やや毛色が違うというか、この人はこの人独自で突出した存在だったかな。トリフォーやゴダール、ドミー、シャブロル、ルルーシュたちとはまったく毛色が違う、独立した一枚看板というイメージ。
とはいえ見た映画、記憶に残っているのは「夜と霧」「24時間の情事」「去年マリエンバードで」くらいか。「去年マリエンバードで」は正直難解過ぎたね。観たのはたぶん20歳を少し過ぎた頃くらいだっただろうか。まったくわからなかったといってもいいかも。
今観たらどうだろうね。正直、この歳になって難解系は勘弁かもね。実際のところ今となってはタルコフスキーとかはまず観れないと思ってる。昔観てそれなりに感じるところのあったフェリーニとかでも「甘い生活」「81/2」「カビリアの夜」とかはけっこうつらいかなとも思うもの。だからDVDとかもっていても観ないんだけどね。
・3月3日 - ビル・ロビンソン、イギリス出身の元プロレスラー(* 1938年)
これも懐かしい名前だ。人間風車国際プロレスの、あるいは日本のプロレスにあって初めての外人エース。彼にG・草津、S・杉山、R・木村といった国プロのエース級がコロコロ負けるのがけっこう小気味良かった。しかし彼のダブル・アーム・スープレックスが必殺技とはどうしても思えなかったな。テーズのバックドロップやゴッチのジャーマンには必殺技たる説得性があったけれど、ダブル・アームはなんか軽量級的な感じがした。
彼の後、国プロはAWAのガニアを招聘してやっぱり彼の前に日本人レスラーがコロコロ負けた。それまで単なる繋ぎ的な締め技だったスリーパーがいきなり必殺技になっちゃうんだもんな。そしてガニア以後は順番に日本人レスラーがエースになったが、S・小林以外はちょっとなという感じがした。特にS・杉山のヒップ・ドロップはあれを必殺技とするのは少し恥ずかしかったし、M・井上はどうみてもジュニアっていうイメージだったか。そうこうするうちに木村の金網デスマッチ以外に売り物がなくなっていっちゃたんだよな。
ロビンソンは国プロ以後、全日いったり、新日いったりを繰り返していたっけ。猪木とはけっこう名勝負やっていたけど、結局太っちゃったからね。アマレスっぽいコスチュームで出てくる頃には完全にチャンコ型になっていたっけね。まあいい。彼は彼で、私がプロレスに熱中していた頃の一時期には確実にヒーローであったことは間違いないのだから。
・3月12日 - 大西巨人、日本の小説家、評論家
神聖喜劇』はタイトルのみ。以前、なぜか旗違いの光文社あたりから出ていたような記憶があるが、違っているかも。息子さんの大西赤人氏もたしか10代から著作を出版した作家だったはずだが、今も活躍しているのだろうか。97歳、年齢としては大往生というところか。
・3月14日 - 宇津井健、日本の俳優(* 1931年)
長いキャリアの俳優さんだな。子どもの頃からテレビだと「ザ・ガードマン」、映画だと「まぼろし探偵」あたりからこの人を宇津井健と知るようになったんじゃないかと思う。