フォロー・ミー

フォロー・ミー FOLLOW ME [DVD]

フォロー・ミー FOLLOW ME [DVD]

  • 発売日: 2010/11/26
  • メディア: DVD
何気にTSUTAYAに置いてあるのを発見。例の発掘良品のシリーズである。なにか普通に嬉しい。
発掘良品 - TSUTAYA [T-SITE]
この映画と主演のミア・ファローのことは以前にも書いたことがある。
トムジィの日常雑記
実に三十数年ぶりの邂逅である。二十代の時に観た感動を再び味遭えるのかどうか、正直不安でもあった。若い時分の感性をとっくのとうに喪ってしまっているのだからいたしかたない。十代、二十代の頃に好きだった映画を再見しても、ちっとも感動できないなんていうことはざらにある。それどころか、こんな稚拙な作品に目をウルウルさせたのかと、気恥ずかしく思うことさえある。
フォロー・ミー」は、以前の感動そのままの良い映画だった。人を愛すること、人とのふれあい、そういうダイレクトなメッセージがきちんと伝わってくる。ハート・ウォーミングでモダンな御伽噺といった感じか。
再見して改めて思ったこと、この映画の成功の大きな部分はジョン・バリーのテーマソングにある。タイトルロールからクレジットの導入部からいきなりこの切ないワルツが流れる。それによって一気にこの映画の世界に引き込まれていく。イギリスでは「FOLLOW ME!」、アメリカでは「THE PUBLIC EYE」、邦題は「フォロー・ミー」である。DVDのタイトルはアメリカ版からのようで「THE PUBLIC EYE」と出て少し驚く。原題違うんだみたいに反応してしまう。THE PUBLIC EYEは世間の目とか世間体とか、まあそんなニュアンスだろうか。
元々、ピーター・シェイファーの舞台劇『THE PRIVATE EAR AND THE PUBLIC EYE』が原作であるとか(ウィキペディアの受け売りである)。ピーター・シェイファーといえば「アマデウス」ぐらいしかしらないけど、有名な劇作家だったと記憶している。お芝居の方もチャンスがあれば観てみたいとも思うが、たぶんその機会はなさそうな気もする。良いお話だが、やはりジョン・バリーの音楽とミア・ファローがいなければ成立しないのではと思わないでもない。
ジョン・バリーはイギリスが世界に誇る映画音楽の巨匠である。誰でも知っている「007シリーズ」のテーマ曲を手がけた人だが、これ以外にも「野生のエルザ」
真夜中のカーボーイ」などを手がけている。ウィキペディアによれば「ダンス・ウィズ・ウルブス」や「コットン・クラブ」なんかもこの人だとか。とにかくオスカーを4回も取っているのである。
映画音楽といえば普通にすっと出てくるのが、イギリスではこのジョン・バリー、フランスだとミシェル・ルグランフランシス・レイ、イタリアはニーノ・ロータあたりか。アメリカとなるとジョン・ウィリアムズの独壇場になってしまうのかな。古き良きハリウッドだと、ディミトリ・ティオムキンアルフレッド・ニューマンヘンリー・マンシーニなんていうのが思い浮かぶ。
ジョン・バリーは今回ググってみると、残念なことに昨年鬼籍に入ってしまったようだ。淋しいことだね。
フォロー・ミー」についてはこのサイトが詳しい。Youtubeのリンクも貼ってあるのでとにかく楽しい。
映画「フォロー・ミー」 : ミア・ファロー [解説・あらすじ・音楽] – マジックトレイン・ブログ
昔観た名画にまた遭えたことが素直に嬉しい。TSUTAYAの良品発掘シリーズはやはり目を離せない。