東武ワールドスクウェア

初日は日光の定番、東武ワールドスクウェアに行く。これも妻のリクエストなのだが、私も実はけっこうここ好きである。世界中の有名な建築物を1/25のスケールで再現しているのだが、これがなんとも楽しい。普通に海外旅行の雰囲気を味わうみたいな部分もあるだろうけれど、それとは別に建築マニアとかにもけっこう喜ばれているんじゃないかとも思ったりもする。
そこで思うのだが、こうした施設というかテーマパークをもっと大々的に作ってはどうだろうか。建築家の偉大な作品を一堂に集めるみたいな趣旨で、思いきり作家主義にふった、そうだな建築ミュージアムみたいな感じで。と思いつきで書いているのだが、ひょっとしたら私が知らないだけですでに世界中にそういうのが存在しているのかもしれない。でも聞いたことないんだけどな。
私が思うには、著名な建築家の作品のミニチュアを集めちゃう。これを1/25スケールくらいで展示するから、相当に広いスペースが必要。そこでは例えば、コルビジェフランク・ロイド・ライト、もちろんガウディとかの主要な作品が揃っているとか。日本では当然、丹下先生や磯崎新若尾文子の亡くなった旦那とか、「負ける建築」の人とか。
そう建築は芸術作品でもあるんだよな。昔務めていた出版者のオーナーが、これがもうえらくかっこいいクリエイターというか、山師というか、なんとも形容し難いタイプのスタイリッシュな人だった。その方が言うには、日本では建築学というと、大学教育では理工系のカテゴリーになるが、欧米ではどちらかというと文系、芸術のジャンルになるとのことだった。それを聞いたときには、なるほどなるほどと、妙に得心したものだった。
建築家というと、まあ普通には一級、二級の建築士として、家の設計というか図面を引く人という印象がある。構造計算とかもあるし、当然理工系というくくりになる。しかし一方で建築物は特に大きな建物は、ある種のモニュメントであり、いろいろなものの具象、象徴的な産物でもあり、まさしく芸術的な創造物そのものなのである。
建築物のオリジナルは実際にそれが建っている場所に出向いてみないことには、見ることもできない。でも、考えてもみれば絵画とかだって複製品を展示しているミュージアムだっていくつもある。徳島の大塚国際美術館なんて本当に素晴らしいと思うもの。ミニチュア複製で疑似体験できたら、それはそれで素晴らしいではないかと思うわけだ。
とはいえ著名な建築家の代表作だけをミニチュア展示しても、相当なスペース、費用がかかるし、なかなか現実的ではないのだろう。でも世界中のゼネコンがさあ、金出しあってそういう施設を作ったら、けっこう現実的な話になるんじゃないだろうかとも思う。そういうのって、優秀な建築家を育てるうえでも必要なんじゃないかとも思う。車椅子押しながら、そんなことを夢想してたりもする。
ちなみ入ってすぐのところに国家議事堂がある。その前を通ると、なんとなく普通に「再稼動反対」とつぶやいてしまうのは私だけなんだろうか。
あと、なんかちょっとした夏休みの小ネタ的なイベントとして、「ウルトラマン」を探せみたいなことをやっていた。陳列された建築物の4ヶ所にウルトラマンがなんか怪獣と戦っているので、それを探せみたいなもの。暇だからけっこう一生懸命探してしまいましたです。