山内賢も死んだ

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http://www.asahi.com/showbiz/nikkan/NIK201109250058.html
ガンだったようだね。残念である。また一つ昭和が遠くなりにけりという感が。
この人といえば、日活の若きアンちゃんというか、ボンボンというイメージである。記憶の底を掘り返していけば、思い出すのはやはり「二人の銀座」ということになるのだろう。あのときの和泉雅子は本当に愛らしかった。内藤洋子が東宝で出るまでは、ある意味国民的な妹みたいな感じだったか。内藤洋子がミステリアスな美少女であるとすれば、和泉雅子はまさしく健康的な妹という感じか。さらにいえば、ポスト吉永小百合の一人だったんだろうか。
それにしても中年過ぎてからの和泉雅子の劣化の激しさといったら。南極だか北極だっけ、そんなとこへ行かなくてもよかったのに。明るい可愛いおばさんでいてくれれば良かったのに。今でも昔の面影をきちんと保存している吉永小百合、松原千恵子、酒井和歌子のことを思うと、彼女の劣化ぶりはやけに悲しい。
それにしても山内賢はあの一曲だけだったなと思う。もちろん役者さんとしてはそれなりの活躍があったのだろうけれど、私のなかでは本当にあの一曲だけ。和泉雅子の相手役、、山口百恵にとってのデビュー当時の三浦友和というか、刺身のツマというか、ようするにたいへん副次的な人物だった。
でも、幼い小学生の私にとってはある意味、愛くるしい和泉雅子おねえちゃんは、このちゃらちゃらした山内賢と付き合っていて、そのうち結婚するのではないかと、たぶんけっこう真剣に心配していたような記憶もある。加山雄三と星由里子がいずれ結婚するのだと信じていたのと同じような気持ちで。
冥福を祈る。

『二人の銀座』 和泉雅子 山内賢

二人の銀座