普天間 決め方も迷走

今日の朝日の朝刊4面政治欄に。

米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の移設に関する政府案をどう決めるかが定まらない。鳩山由紀夫首相は閣議決定か了解を目指すがが、強行すれば、修正現行案に反発する社民党が連立離脱に踏み切る可能性もある。政権内には拘束力のない首相発言で事態を収めようという動きもある。

本当に普天間は迷走続きだ。前にも書いたが、普天間飛行場問題は政権を左右するような重要課題ではなかった。ある意味日米安保の象徴的存在ではあるにはあるけど、自民党政権が十数年放置してきたマターである。それでも放置されてきたこと事態が大きな問題になってはいなかった。少なくとも国レベルの問題としてはね。
そりゃ沖縄の住民にとってはたまったものではない。そりゃわかる。日米安保の問題の大きな部分が沖縄にしわ寄せみたいなことがずっと続いているわけだから。でもね概ね一般国民にとってはある意味それは沖縄の特殊な問題でしかないのだ。例えば沖縄の負担軽減のために米軍基地を日本国内に分散移転させるという話になったら、どうなる。もし自分の住む地域に突然米軍がやってくるとなったら。みんな反対でしょう。住民エゴ、地域エゴむき出しになること必須だと思う。徳之島の例だって明らかでしょう。
だから自民党政権は圧倒的な多数派だったのにこの問題をとにかく先送りしてきたんだと思う。政治的優先度の問題からしてもそれはある意味現実的というか、賢明だったのかもしれん。なんどもいうけど沖縄の住民からすればとんでもない話ではあるけど。
それなのに政権交代して鳩山首相はなんか勘違いしてとち狂った。安全保障上の一マターに過ぎなかった普天間を最重要課題に格上げしてしまった。そしてそれに「職を賭す」とまで明言してしまった。それがあかんかった。
実際、基地問題、安全保障問題はたぶん票にならない。沖縄だけの問題だもん。一般国民からすれば、それよりも重要なことがいくらでもある。景気、雇用、年金、生活に直結する問題だ。
今、鳩山政権に対する支持率が急速に落ち込んでいる。支持率20%割れの危険水域に近づきつつある。これは総て普天間問題か。いや違う、ようは首相のブレ発言、リーダーシップのなさ、それが前面に出てしまったためだ。「こいつブレるな。こいつ頼りないな」多くの国民がそう思ってしまった。それがこの支持率に直結しているのだ。
繰り返すが普天間が問題なんじゃない。かってに普天間を最重要課題に祭り上げて、ブレ発言を連発している首相とその側近たち、ひいては民主党政権の右往左往が政治への信頼を失わせているのだ。
とりあえず参院選の前に顔を変えよう。小鳩は選挙対策のためにも一度舞台から降りて。政治生命に関わるって、もういいじゃないか鳩山は金持ちだし、小沢もあちこち、それこそリゾート地沖縄にも不動産持っているんだから。
それで首相変えて、内閣改造やって、普天間もとりあえずベンディングしてそれで参院選迎えようよ。普天間よりも重要な問題が沢山あるでしょう、この国には。財政再建高齢化社会、このマターに取り組まなくちゃ駄目だよ。少なくとも衆院で安定多数を持っているはずの安定政権が取り組まなくちゃ。
それと普天間に関連して一々政権離脱カードチラチラさせる社民党。もういらないんじゃないか。もともと安全保障を棚上げすることで政権に参加したはずなんだから、その問題を昇華できないようだったら連立政権は意味がないよ。この政党はたぶん政権離脱したら組織として持たないと思うよ。沖縄や普天間、あるいは憲法は票にならない。社民党の存在意義は恐ろしく薄らいでいるんだと思うよ、今の現実では。
民主党が顔を変えて内閣改造するときには社民党を切り捨ててもいいんじゃないかと思う。そのうえで参院での少数与党問題をどう切り抜けるか。いるんじゃないか政権に加わりたくてうずうずしているところが。例えば公明党あたりとドラスティックに連立組めばいいんだ。どうせ政策的には似たり寄ったりなんだから。あと自民党内でもけっこういるはずだぞ、あそこは基本的に政権党であるというのが唯一のレーゾンデテールだったから。
まあいい、朝からなんかイライラする記事読んでしまったから、その感想である。