DAVE MATTHEWS BAND「CRASH」

Crash

Crash

昨日の続きで。とにかく聴けば聴くほど凄いアルバムである。
このバンドのオリジナルメンバーは以下の5人で1991年に結成されている。
デイヴ・マシューズ(アコースティック・ギター
カーター・ビューフォード(ドラム)
リロイ・ムーア(サックス)
ステファン・レザード(エレクトリック・ベース)
ボイド・ティンズレー(バイオリン
リーダーのマシューズは南アフリカ出身の白人。ベースのレザードは結成当時16歳という若さだった。十代でこれだけのパフォーマンスをこなしているのだから天才とか神童みたいな形容詞がついていたのだろう。この2人が白人で残る3人が黒人という構成だ。ちなみにサックスのリロイ・ムーアは2008年に交通事故による合併症で死去しているという。
本作「CRASH」は1996年にリリースされたデビュー2作目の作品。全米で800万枚以上のセールスを記録したメガヒットで、このバンドをブレイクさせたアルバムとのこと。

1. So Much to Say
2. Two Step
3. Crash Into Me
4. Too Much
5. #41
6. Say Goodbye
7. Drive In, Drive Out
8. Let You Down
9. Lie in Our Graves
10. Cry Freedom
11. Tripping Billies
12. Proudest Monkey

昨日も書いたことだけど、1曲目の「SO MUCH TO SAY」は出だしのアコースティック・ギターの出だしからマシューズの歌い出しまで、本当にある時期のスティーヴン・スティルスそっくりだ。マシューズの音楽のキャリアとかは分からないけれど、たぶん若い時期にはけっこうスティルスの影響とかも受けていたのではないかと想像してしまう。出だしのギターもまんまスティルスである。エッジが効いていてテクニック的にも凄い。YouTubeのライブを観ていると、何気にこの曲をやっているマシューズの指使いがけっこう忙しげに動いていて、あっ、こいつのギターホンマもんだぜ、と思わせる。
それからリズム・セクションとホーンがかぶさってきて重厚かつノリの良いリズム・アンド・ブルースのナンバーになっていく。リロイのサックスは重低音でリズムを刻む。なんつうか泥臭いロックンロール系のサックスだ。
2曲目の「Two Step」は小刻みなギターのリフから入ってくる。もう一つ何か入っているなと思っていたら、ライブとかだとバイオリン奏者のボイドがバイオリンをギターかウクレレのようにもってストロークしている。こんな弾き方もあるんだと感心する。たぶんカントリー系のフィドルとかにある奏法なのかもしれない。テンポ・アップしたフォークロック・ナンバーという感じだ。次の「Crash into me」はスローなフォーク・バラード。
4曲目の「Too Much」は再びテンポ・アップしたリズム・ブルースだ。そして次はフュージョン系のアレンジで聴かせる「#41」。とにかくスケールの大きな曲だ。実をいうと私が最初に聴いたデイブ・マシューズ・バンドの曲はこれである。たぶんジョン・メイヤーのことをネットで検索していて、メイヤーとデイブ・マシューズ・バンドがこの曲で競演している映像を観たの最初。ふ〜ん、こんなバンドがあるのかと認知して、いくつか調べていくとどうもジョン・メイヤーはこのバンドからけっこう影響受けているようだということがわかってきた。まあメイヤーの場合、バンドうんぬんよりデイブ・マシューズのギターとかヴォーカルからの影響があるのだろうとそう思っている。
「#41」の終わりから次の「Say Goodbye」にはそのまま続いていく。フュージョン系バラードから一転してラテン系、たぶんサルサ、レゲエとかそっち系の曲調に変化する。この一連の繋がりがすごいしなんとも心地よい。レコードでいえばこの2曲でA面終了みたいな感じである。そうやってレコード的に聴いているともう1曲目から6曲目までもう怒涛のごときナンバーの連続という感じだ。