サドンデス

知人の通夜に行ってきた。妻の友人の旦那さんである。まだ48歳の若さで、奥さんと中学生の娘さんを残して亡くなった。詳しいことは伺えなかったが5日に交通事故でという。
昼に帰宅した時に、妻の別の友人から電話がありそのことを聞いた。最初なんの話か分からなかった。とりあえず事情を無理やり飲み込んで、妻はデイに行っていること、自分もすぐに会社に戻るので、通夜、葬儀の時間、場所について会社にメールして欲しいと答えた。
妻とその友人たちは以前同じ出版社に勤めていた。そこで私は三人の上司をしていた。だからまんざら知らない間柄でもない。亡くなったご主人とも一度一緒にスキー旅行に行ったこともある。旅行会社に勤められていたので、私たちの新婚旅行の時にはいろいろ手配をしていただいた記憶もある。気さくな方だった。
それにしても若すぎる。しかも突然の死去である。娘さんは確か今年中学受験だったとも聞いていた。それほど良く知っている間柄ではないにしても、ほぼ同じ年代、あるいは自分よりも若い方が、一家の大黒柱であるべき方が急に亡くなるということに、なにか大きなショックを受けてしまった。正直しんどい。
通夜の場所は都下のご自宅の近くの寺だった。妻がデイから戻ってすぐに彼女を連れて車で向かえるようにと会社を1時間早く早退した。先に喪服や香典の用意をして妻を待った。5時過ぎに家を出たが、道路は帰宅時間帯だったこともあり、ところどころで混んでいたので、斎場に着いたのはほとんど通夜も終わりかける7時近くになってしまった。
斎場の○○○○葬儀のたて看を見る。そして実際に遺影が飾られた祭壇を前にしてはじめてその人の死を実感した。それまでは突然の死去を受け入れているようで受け入れていなかったのかもしれない。
奥様にはなんと言葉をかけていいのか正直わからなかった。簡単なお悔やみととにかくこれからいろいろ大変だろうけど、頑張って乗り切ってくださいとだけ申し上げた。ご家族を見ていると、なんともこみ上げてくるものがあった。
知己のある方のこういう突然死に対してはなんとも言葉もない。本人のことはもちろん残された家族のことを考えるとたまらないものがある。そして思うのは自分がそうなったらということ。もし私がいきなり死ぬことになったら、残された障害者の妻と小学生の娘はどうなってしまうのか。だからといって様々なことを準備しておくなんてことは難しいだろうし、まず出来ないとも思う。
それにしてもしんどい。新年早々だが、いろいろな意味で心がめげてしまう出来事だ。