ジェネラル・ルージュの凱旋を観る

ジェネラル・ルージュの凱旋 [DVD]
TUTAYAを覗いたら新作として出ていたので借りてきた。
前作も「バチスタ」も一応DVDで観ている。竹内結子阿部寛の迷コンビのオトボケというかゆるキャラに医療を題材にしたミステリー。けっこう好きなのだが、正直前作はゆる過ぎで突っ込みどころ満載の映画ではあった。それに対して本作は、ミステリーというより社会派映画である。日本の救命救急医療の問題に迫るドラマとなっている。
後半、ショッピングセンターで起きた火災事故のため、次々と押し寄せてくる救急車と重症の罹災者たち。大学病院の1Fの待合所はさながら野戦病院のようになる。ここらのあたりの展開はテンポがあってよかった。そこらを含めて、この映画は前作なんかに比べてはるかにテンポアップしていて飽きさせない。一気呵成にみせてくれるという感じだ。エンターテイメントとしても高得点あげられる映画だと思う。
観終わってしばらくしてから、前作を続けて観てみた。深夜だったこともあるけどこちらはちょっと見続けるのがしんどかった。そのくらい映画の質が違った。同じ監督、同じ主演陣なのに。まあ今回のほうが、より映画にあったテーマだったということなんだろうな。心臓手術より救急医療のほうが映画的なテーマだといってしまえば、それまでなんだろうけど。
この映画の監督中村義洋は「アヒルと鴨のコインロッカー」をとった人なんだね。あの映画なんかどんでん返しがあって、瑛太がでていて、ボブ・ディランの「風に吹かれて」が主題歌的につかわれていて、そのくらいしか覚えていない。ストーリイからしてすっかり忘れている。まあ佳作的みたいな感じか。
だもんで「バチスタ」を含めて3作しか観ていないけれど、たぶんに今回の「ゼネラル・ルージュ」が私的には一番良かったかな。ある意味じゃ今年観た映画の中でもかなり上位にいきそう。