清水由貴子自殺

http://sankei.jp.msn.com/entertainments/music/090422/msc0904221426000-n1.htm
テレビや新聞の報道でも最初リアクションできなかった。昔のアイドル時代の映像とかが流れてやっとあの娘かと思い当たるくらいだった。49歳。ほぼ同世代である。ある意味このへんからやっとアイドルというのが自分たちより年下になってくる、そういうエポックメーキングぽいところにいたアイドルの一人だ。当時の映像とかを見るとずいぶんと垢抜けていないというか、朴訥としているというか、まあ時代が牧歌的だったということなんだろうな。あんな感じでアイドルデビューして人気がでちゃうのだから。
それにしても元アイドルのタレントが介護疲れから自殺するという、なんとも悲惨な、そして現在の社会問題を具現化した象徴事象的ともいえる事件だとは思った。
独身の女性が主たる介護者として親の面倒を見ている。親が病気、障害、年齢さまざま部分で介護度が高い。それでも家庭で介護し、家族が主たる介護者となっている現実。
これが現実なのである。そして今後もこういう悲劇は増えることはあってもけっして減ることはないだろうということ。現在の高齢化社会を当然何十年も前から予見可能であったのにも関わらず、なんらの対処的施策をとらずにきた社会、国家。まるでいきなり高齢化社会の現実が出現したかのようだけど、けっしてそんなことはない。
もっと早くにこの現実に対処するための準備を施策をこうじるべきだったはずなのに。政治も、行政もみんな後手後手に回ってきたからなんだろうな。
我が家も一人娘。将来のことを考えると頭が痛い。私や妻の面倒を、主たる介護を一人娘が行うなんてことになっていくのか。こりゃもう、体と頭がしっかりしているうちに、自分や妻の人生に終止符うつようなことも考えなくてはいけないのかと極論めいたことも頭によぎる。
なにが悲しいって、介護に疲れた娘がゴミ袋かぶって薬品自殺したその隣で一晩を過ごした車椅子に乗った母親の存在だ。彼女はその時いったい何を思ったのだろう。ただただ雨に濡れながら「寒い、寒い」と叫び続けていたのか。
こうした悲劇をこれから何度目にし、耳にしていかなくてはならないのか。そして我が身に訪れる可能性もあるということを考えるとき、なんてハードな時代を生きていかなくてはならないのかを痛感せざるを得ない。そういう気分である。