「ヤッターマン」を観る

一人で観た、シネプレックスわかばで。妻は池袋で勤めていた会社の元同僚と会うとかで出かけていった。夜6時半くらいに帰宅してテレビを観ていた娘のために簡単に食事を作り一緒に食べる。
明日はピアノの調律がくるので金おろしておいたほうがいいかと思い、食事後娘にワカバウォーク行くけど一緒に来るかと聞く。用事のついでに映画でみ観るかとも行ってみるのだが、娘は週末で完全寛ぎムードに入ってるみたいで一言「いかない」と。それじゃパパは一人で映画観てくるけどいいかと聞くと「いいよ」。いよいよ親離れが始まった模様かな。
ほんでもって一人で行きました車で。最初に金おろして、その後ダイソーでちょっとしたお買い物。いつも使っている洗濯ネットのチャックがばかになってしまったので買いました。それからシネプレックスに行って上映時間を確認するとちょうど7〜8時台に上映する映画で興味を引くものが全然ない。どうしようかなと思ったのだが8時40分始まりで「ヤッターマン」があるのでそれに決める。いい年したオヤジが一人でこれはないだろうとも思ったのだが、まあいいかと。
ヤッターマン」はいわずと知れたアニメの実写化なんだが、けっこう新聞とかの映画評が好評だったこともあり観てみようかなと思ったわけ。で、感想はというとなかなかに面白い。けっこうなハチャメチャ感。テンポもありギャグもけっこう利いている。アニメの実写化をスクリーンプロセルならぬアニメ的プロセスのままにやるから当然、現実とのギャップが出る。それがなんとも笑かしてくれるギャグになっている。
例えばヤッターマンヤッターワンなるロボットに乗ってエジプトならぬオジプトに向かうシーン。ロボットの外側の手すりを片手で握って片手を大きく広げ左右に乗っているヤッターマン1号2号。そのまま道路を走り、海に出て水上をアフリカまで行くあほらしさ。おまけにそのロボットの後ろには女の子がしがみついている。こういうアニメ的プロセスをまんま実写化して笑いをとるところが随所にある。よりパワーアップしたロボット、ヤッターワンキングの内部に乗って宇宙に飛び出すシーンでは、内部でヤッターマンたちがのた打ち回っていたりして。そりゃすごいスピードで一気に宇宙に飛び出れば、すさまじいGはあるだろうしね。
役者さんでは誰もがほめるだろうけど、深田恭子ドロンジョは可愛らしくていいね。アニメ的にはもう少しお色気むんむんの大人的イメージかなとも思うのだが、フカキョンの天然ボケ的な雰囲気がとてもよくでている。この娘は「下妻」もそうだったけど、こういう天然ボケ的な役どころをやらせると絵になる。演技というか独特の存在感があるんだな。ある意味この映画のいいところを全部もっていってしまった感じだ。

だから他の役者さんはなんつうかどうでもいいという感じ。主役のヤッターマン1号役の桜井翔だっけ、この人なんかアニメの主人公と割と似ていると、まあそんなていどで選ばれたんじゃないのと思わせる。他では例によって阿部サダヲが相変わらずの怪演技をみせている。でもいい加減、ワンパターンかなと思わないわけでもない。
まあこの映画で役者だの、演技とかの話をしてもしかたないだろう。ある意味アニメの「ヤッターマン」を実写化するという企画が総てみたいな感じの映画だから。当初のドライブ感が後半若干尻すぼみになるところが少し気にはなったけど、普通に面白く、とにかく楽しめる映画だった。エンディングロールの後にもありもしない続編予告をやったりとかおまけも満載だし。
個人的に気に入ったギャグは、ラストで探していた父親を救出してもらった少女が「ありがとう1号さん」「ありがとう2号さん」とヤッターマンに言う。すると2号が真顔で言う。「そういう時はさんをつけちゃ駄目よ」と。その時の2号福田沙紀の目が笑ってなくて・・・・。