追憶の旭山動物園

http://www5.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/
北海道旅行のことをポツポツ書いていこうと思う。忘れないうちにね。
旭山動物園は今や北海道を代表する観光スポット。月間入場者数が上野動物園を上回ったこともあるという全国レベルで人気の動物園でもある。北海道の観光ガイドとかを見ると、必ず巻頭ページに「旭山動物園へ行こう」とか「夏こそ旭山動物園」とか「一度は行きたい旭山動物園」みたいなキャッチコピーでだいたい4〜6ページ特集がある。来園者は道内はもとより今回の我々のような道外からもたくさん訪れている。
ほんでもってなぜ地方都市の一動物園が全国有数の人気動物園になったのかというと、ウィキペディアとかで軽くおさらいすると、決め手は行動展示にあるのだそうな
旭川市旭山動物園 - Wikipedia

行動展示
日本の動物園で一般的な動物の姿形を見せることに主眼を置いた「形態展示」ではなく、行動や生活を見せる「行動展示」を導入したことで注目を集めた。ペンギンのプールに水中トンネルを設ける、ライオンやトラが自然に近い環境の中を自由に動き回れるようにするなど、動物たちが動き、泳ぎ、飛ぶ姿を間近で見られる施設造りを行っている。冬のペンギンの運動不足解消から始められた散歩は人気イベントで、積雪時に限り毎日開催される。このほか、食事時間を「モグモグタイム」と題し、動物の行動を展示する催しも行われている。旭山動物園の行動展示は今後の動物園展示の指針として国内外の動物園関係者が視察に訪れるなど注目されている。

ようするに動物のあるがままの姿を展示するということなわけだ。これが例えば有名になった泳ぐペンギンや白クマ君たちの姿ということなわけだ。まあこれらは今やあちこちの動物園でも模倣されているとは思う。
しかし行動展示イコール動物のあるがままということは、動物の行動がショーあるいは営業にはならないということでもあるわけ。例えばレッサーパンダの吊り橋渡りとかオラウータンの空中散歩とかもある意味運がよければみれるかもみたいなことなのである。で、例えばレッサーパンダの前で半日時間つぶすことができれば、幸運にも吊り橋渡りがみれるかもしれないという、観る側からするときわめて蓋然性に支配された見学行動になるわけ。
だもんで、夜行性の動物たちの行動展示ということでいえば、ほとんでお休みになられているお姿を見学することになる。猛獣館などはお昼寝姿のオンパレードでもありました。娘と二人であれも死骸、これも死骸といいながら見て回りました。
<トラ君の死骸>

<真上からのライオン君の死骸>

<オオカミ君も仲良く死骸>

まあ時間をかけてゆっくり見学できればあるいは復活したトラ君やライオン君の凛々しいお姿が拝見できたのかもしれない。でもオオカミ君たちははっきりいって、犬だと思う。オオカミだというからそんな感じと思って見るのだけど、もしも犬展示館だといわれれば普通に犬だと思ってしまうような。彼等がシベリアやアラスカとかで勇猛に狩とかをされているというのが今ひとつ納得できない。そのくらいなんていうのだろう、緊張感なくお昼寝されていたから。
でも基本的にはこの動物園嫌いではない。意外とこじんまりとしていて展示館から展示館への移動にも時間がかからない。ズーラシアとか高坂の子ども自然動物園とかだと歩くこと歩くこと、かなりしんどい。こじんまりとして市内からさほど遠くない場所にあるというのは動物園の王道だとは思いました。
ただしそのこじんまりとした動物園に人が多すぎるとは率直に思いました。行ったのがちょうどお盆休みの頃だから、ある意味一番混む時期でもあるからいたし方ないのだとは思う。さらにいえばこの動物園が混むのは我々のように道外からわざわざやってくる観光客が大勢いるからなわけで、まあ偉そうに言えた義理でもないわけである。
しかし人気のペンギン館、アザラシ館などはかなり混んでいてじっくり見るというわけにはいかなかった。とはいえディズニーランドのアトラクションのように1時間待ちみたいな極端な混み方ではない。どの展示館もせいぜい15〜20分で動物たちとご対面ができることはできる。まあ願わくばオフシーズみたいな時期にのんびり観ることができれば理想的なんだろうな。
そういう意味ではここはやっぱり冬のほうが面白いのかもしれない。当然来園者も減るだろうし、ペンギンの散歩も見ることができるのだから。とはいえ全国的にも一番寒い旭川の地の動物園に冬行く勇気は、私には・・・・ないかな〜。
バリアフリーの観点からこの動物園の感想を書いていくと、はっきりいって相当にしんどい。段差とかトイレがどうのという以前に、この動物園の立地がすでにバリアーなのである。ここは旭山という小高い山の中にあり、ほとんど斜面にできている動物園なわけで、平たいところがほとんどない。そこを車椅子押して昇り降りするので、正直かなりしんどい場所でした。
とはいえ車椅子での自走は私見ですが、もっての外だとは思う。かなりきつい坂がところどころにあるので電動車いすとかでもかなりやばい。事前にその辺のことをネットでリサーチしていたので、車椅子を押す立場としてはある程度の予備知識というか心構えがあったのだが、一日この場所にいるとけっこう足腰きてしまった。
また人気の展示館等では混んでいるせいもあるので、車椅子での見学だと制限されるところも幾つかあった。。斜面を利用した施設のため階段等も多く、もちろんエレベーターもほとんど設置されているのだが、ショートカットするとうまく観れないものもあったようにも思う。まあ仕方がない部分といえる。
結論というわけでもないのだが、基本普通の動物園だと思う。過度に期待し過ぎると、アレレみたいな感覚を覚えるのではないかな。子どもも普通の動物園としてそこそこ面白かったとは言っていたけど、大感激みたいなことはなかったようだ。
私も妻もまあそこそこに楽しめたことは楽しめた。もう一回行きたいかと問われれば、「う〜ん・・・・・」というところ。でもまあ機会があれば、ようするに北海道旅行のチャンスがあって、旭川方面で日程がとれれば多分また訪れるのではないかとは思う。でも10年後とかで私が60代になったら、ちょっと車椅子押してというのは難しいかもしれないなとは思う。
帰りにもう一度振り返って斜面の仰角に一枚撮りました。正直目がくらみそうでしたよ。