池袋で飲む

妻の飲み会につきあって池袋で飲む。例によって妻の以前の会社の友人との飲み会でここのところ通算3回目くらいなる。最初から介助をかねて娘と一緒にご同伴させてもらっている。一番最初の時は妻と娘が先に池袋に行っていて、私は会社が終わってから呼び出されて参加した。
その時の経験から次からは車椅子を使うことにした。というのは例えば池袋東口周辺の居酒屋あたりから帰る時、妻の杖歩行だと東上線のホームまでだいたい30分程度かかってしまう。それにいくら片麻痺だからといって必ず電車に座れるわけでもなく。遅い時間帯だとたいてい席はうまっているけれど、席を譲ってもらえる可能性はだいたい50%くらい。身障者だからといっていつもいつも世の中の善意に甘えられるほどには優しい世間でもないわけ。
ということでそれ以来はたいてい車椅子を持っていくようにしている。今度も私が会社を終わってから家に向かい、それから一緒に行くことにした。このへんが通勤時間5分の利点といえば利点なんだろうな。今回は会社の同僚も一人連れて行った。まあ酒が飲めればたいていのシチュエーションOKの人だったもんで。
これまでは妻が勝手に選んだ普通の居酒屋だったのだが、今回は私がネットを使ってこういう店を選びました。
ばがぼんど
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ジャズを聴かせる洋風居酒屋なんだそうな。ネットで池袋、ライブハウス、ジャズみたいな感じでぐぐってみてヒットした。行ってみると雑居ビルの5Fだったのだが、一応エレベーターもあり店内も狭からず、広からず。料理のみコースで一人2000円だったけど、けっこう美味しかったし、6人で25000円強だったからけっこう割安感ありましたね。
ライブはおばさん風のおねさん(どんなんだい?)のピアノ弾き語り。スタンダード中心のまあ普通のジャズ・ボーカル。最初に聴くと、う〜んセミプロみたいな印象だったのだが、次第に酔いが増してくるとなかなかイケルみたいな感じで聴ける。まあ、このへんが飲み屋さんライブの醍醐味なんだろうね。
六本木のキャバン・クラブとかアビー・ロードのビートルズコピーバンドライブにしたって、ファースト・セットはけっこうかまえて聴くし素面だから、「なんだよこいつら」「どこがビートルズなんだよ、まったく」みたいな感じで聴いていることが多い。それがセカンド・セット、サード・セットとか聴いていくと、次第にきわめて日本人顔のメンバーが、ジョンとかに見えてくるし、ポールやジョージの歌声に聴こえてくるから不思議なわけだ。こういうのは間違いなくアルコールの効能なんだろうなとも思う。
今回のボーカルさんも次第にプロっぽく聴こえてくるから不思議だな。それとリクエストを書く紙とかが回ってきたのでけっこういろいろなものリクエストしました。ほぼ8割方やってもらえました。妻の友だちはどちらかというとロック好きなんだが、「デスパレート」なんかリクエストした。それは「ジャズじゃない、イーグルスでしょ」などと無意味な突っ込みかましたりして笑いあっていたのだが、きちんジャズテイストでやってくれました。
ライブがある店で飲むのは概ね大好き。ジャズであれ、ロックであれ、ポップス系であれ。一つには会話が途切れても音楽があるから楽なんだということ。長い時間、飲んで話してといっても、やっぱり疲れるというか、話してばかりというわけにもいかないではないかい。そういう時に効果的にライブのセットが入ってくれるとまた楽しく酒が飲めて、会話も盛り上がるというわけ。
なにはともあれ久々に都内で飲めて面白かった。この店も時々はよりたいなとも思う。とはいえ若葉からはやっぱり遠いのではあるけども。