指定ごみ袋の廃止について〜「風が吹けば桶屋が儲かる的」

先日、自治会の回覧で回ってきた文書にちょっと興味が引かれので改めて記しておきます。

回覧
組合指定ごみ袋の廃止について(お知らせ)

余寒の候、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
また、日頃から、廃棄物行政につきまして、ご理解ご協力をいただき厚くお礼申し上げます。
さて、組合指定ごみ袋の利用につきましては、長年にわたりご協力をいただきましたが、すでに報道等でご案内のとおり、近年原油価格の異常な高値傾向が続き、ポリ袋原料の値上げが年に数回実施されています。
さらに、昨年12月に国内最大手で占有率70%の「三菱化学鹿島事業所のエチレンプラント」が火災事故を起こし生産ストップとなり、ポリエチレン原料の基となるエチレンの需給が崩れている状況にあります。このため、指定袋製造元のジェイフィルム?において原料の調達が困難な状況におちいり、仮に指定袋の納品単価を大幅に改定したとしても、原料確保の見通しが立たない状況であり、指定袋の納入が滞るおそれがあるとの緊急の連絡(1月21日)がありました。
このような状況から、指定袋の安定供給が困難となり、販売価格も大幅に値上げせざるを得ない状況にあり、住民のみなさまに多大なご迷惑をおかけするおそれがあるため、平成20年2月下旬以降指定袋が品切れとなり次第順次組合指定袋を廃止し、市販のポリ袋を利用していただくこととなりました。

文書を出したのは埼玉西武環境保全組合管理者藤縄善郎名義であり。これは鶴ヶ島市長のこと。
ようは市の指定した専用のゴミ袋の供給が難しくなったので、これを廃止して市販のポリ袋を利用するようにというお知らせなわけだ。
鶴ヶ島に越してきてゴミの分別などがこれまで住んでいたところと違っていたことでいろいろ戸惑いがあった。分別とは違うのだが、ここでは市販のポリ袋とは別に専用のごみ袋が市内のスーパーやホームセンターで販売されていた。それでは市販の無地のポリ袋は使用してはいけないのかというと、ゴミ分別のマニュアルを読んでみるとどうもそうではないらしい。市販ポリ袋も使用可となっている。まあ出来れば専用のものを使ってくださいくらいのことなのかもしれない。
これがお隣の坂戸市になると完全に指定袋制になっている。需給バランスの影響はとちょっとばかり心配になってしまう。
回覧文書の中であげらている火災事故、そういえばそんな事故あったようなともはや忘却の彼方である。ぐぐるとこういう事故でしたね。
http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20071222017.html
三菱化学のHPでもいまだ操業再開の目処がたたない旨の告知がのっていました。
http://www.m-kagaku.co.jp/newsreleases/2008/20080208-1.html
そしてこの事故の影響が様々な川下製品に影響を与えることを事故直後に記しているサイトなんかもあったりしている。こういう人はモノの本質を瞬時、直感的に捕らえられるということなんでしょうね。
http://blog.kamikura.com/archives/65
まあ、私のような凡人にとっては、自治会の回覧眺めて、「ふ〜ん、コンビナートの火災事故って、まわりまわってゴミ袋にまで影響してくるのね、これって風が吹けば桶屋がもうかるみたいなもの!?」みたいな、まあ普通のコメントを残すだけなわけです。
しかしこれって鶴ヶ島だけのことなだろうか。なんたってエチレンの生産能力が半減しているのだから、全国的に影響はあるのではとも思うわけだ。とりあえずお隣の坂戸市はどうするんでしょう。まあゴミ分別とかに積極的な姿勢を見せている自治体ほど、自治体指定専用袋とかやっている場合が多いから、けっこうあちこちで影響でてくるのではと推測しています。でも、あの指定専用袋ってなにか意味あるんでしょうか。なんとなく単なるスローガン的意味合いだけなんじゃないかなどと猜疑的眼差し向けがちなんですけど。