懐メロ気分でYoutube

時に無性に聴きたくなる曲がある。どれといって特徴のあるものでない凡庸なラブソングなんかの類を。これなんかはまさしくその手の曲の一つだ。どういう状況で聴いたのかはよく覚えていないのだが、まちがいなくこの曲はこのビデオクリップで最初に聴いた。そしてファルセットのコーラスが心地よかった。

Frankie Valli & The Four Seasons - December, 1963 (Oh, What a Night) (Official Music Video)
ビルボードでは1976.3.13〜3週1位を続けた。そのためエリック・カルメンの「All by Myself」は2位のままで終わった。フォー・シーズンズはどちらかといえば、60年代に活躍したコーラスグループだ。その彼らが60年代を懐古したかのようなナンバーで70年代のヒットチャートに復活したのがこの曲だ。
この頃自分は何をしていたのだろう。たぶん受験生の頃だったんじゃないか。だから熱心に音楽を聴いたり楽しんだりするような環境でもなく、またそういう精神状態でもなかったはずだ。だからこの曲を聴いたのは、そしてビデオクリップをテレビで観たのは、おそらく今では思い出すこともできないような偶然のことだったのだろう。でも、この曲のチューン(調べ)はすんなりと心にしみた。半人前の若造のくせに、妙に大人ぶったふりをして、より若い頃や自分の兄や父親の時代を懐古するようなそんな少しばかり後ろ向きな趣向にふけっていたのかもしれない。そういう気分にこの曲のコンセプトみたいなものがすっとはまったのかもしれない。
で、フォーシーズンズといえばリード・ヴォーカルのフランキー・ヴァリさん。で、ヴァリさんといえば、やっぱり「Can't Take My Eyes Off You」。このとろけるようなナンバーは、もう完璧なスタンダードだから数多の歌手がとりあげている。より甘くとなるとアンディ・ウィリアムスとかのもあるけど、個人的にはオリジナルのヴァリさんのものが一番好きかな。
Youtubeで探しても本人もののビデオクリップはありませんでした。変わりに見つけたのがこれ。

Boys Town Gang - Can't take my eyes off you
いや〜、これも流行ったよな、ディスコで。80年代の神話の一つじゃないかい。なんでこのグループのこの曲があんなにも流行ったんだろうなんて考えちゃうこともある。ほんとうに良くかかっていた。その頃20代だったおじさん、おばさん連中は一つや二つ気の効いた思い出あるんじゃないのかな、この曲とこの曲がかかっているシチュエーションに。
でもYouTubeのクリップ笑えるよね。特に男のダンサーのかっこ、ダンス。もうなんかのパロディじゃねえのこれって感じ。しかも妙にゲイっぽいし。なんていうのだろう、モンティパイソンがパロっているんじゃねえのっていうくらい笑える。
でもいくつかくぐってみると、もともとこのグループのターゲットはもろにゲイだったそうな。なるほどなるほど、ふむふむっていう感じだな。当時興隆し始めたゲイ・カルチャーの産物だったんだね。「君の瞳に恋してる」の君って、そういうことだったんだろうか。
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