コムスンの問題について

訪問介護最大手のコムスンの不正申請問題とそれ以後の推移、「処分逃れ」のため介護事業所廃止を繰り返してきたことなど。さらには介護事業売却の流れなどをみるにつけ、正直そらみたことかという印象がある。
ようは福祉、老人介護やうちのかみさんのように四十代の身障者であっても介護保険が適用される側にとっては、介護保険ライフライン=文字通り生命線なわけなんだが、これが民間に委託されたり、市場原理が導入されれば、どういうことになるのか。福祉と民間企業の利潤追求が相反することはないのかどうか、そういったことの議論がきちんと尽くされるままに介護保険制度が導入されたことの、ある意味では劣悪な帰結といったところなのだろうなとは思う。
グッドウィル会長の折口何某という男、もうこいつがまたなんとも胡散臭いタイプの男じゃないか。どこを見ているのかわからない目つきの悪さ。ディスコ(じゃなくてクラブだっけ)の次が介護である。介護保険導入に乗じて、隙間で金儲けようというさもしい感性丸出しだと直感したのだが、あながちそれが間違っていなかったというのが、今回の事件の第一の感想だ。
しかし日本という国はいろいろな意味でモラルが低い。市場原理にまかせてといっても、市民社会に一定のモラル、倫理感が定着していれば、例えば福祉を委託された民間企業がこんな劣悪な行為には走らんと思うのだが、どうだろう。それは例えばアパやヒューザーのマンション偽装なんかとも底で繋がっていることなんだと思う。まあ、簡単にいってしまえば「これをやっちゃおしまいよ」っていうことが、利益追求の名の下にどんどんまかり通ってしまうのだ。総理の安部ちゃんに言いたいよ、これがさああんたの愛する<美しい国>の姿なんだよね〜って。それともだ、憲法変えれば、こうした悪い企業、福祉を食い物にするような経営者はいなくなるのだろうか。