なんちゃってガーデニング

昨日、今日と二日間で庭造りのようなものをやってみた。というのも我が家の猫の額ならぬ鼠の額的狭小なんとなくそこにあるスペースがひどい荒れ放題になったままだったから。ただでさえ狭いのに、周りを家に囲まれ、おまけに二階のベランダの出っ張りにも遮られているためスペースの半分ほどに一日のうち数時間しか日が射さないという場所である。
そこに無謀にも芝生を植えるという馬鹿馬鹿しい野望に取り付かれて、日陰で育つという西洋芝、シェイディ・ローンという品種の種、だいたい500gで2千500〜600円するやつを年に2〜3回ネットで購入しては、せっせと種まきしました。最初はまばらにしか緑が生え揃わなかったのだが、2年目辺りではほぼ全体的に見事に緑化してくれたこともあった。
しかし芝というやつは、生えてくればきたで今度はお手入れが大変なわけ。最初は芝刈り用の鋏とかで対応していたのだが、これを半時間も中腰でやっていると完璧腰にくる。そこで憧れの手押し用芝刈り機を購入した。まあスペースがスペースだけにこれで十分なんだが、これをやると悲しいかな、芝刈るどころかべろんと剥ぎ取ってしまうこともままありで、いま一つだった。それで会社の同僚から中古の電動芝刈り機を購入した。これが一番稼動したし、抜群の機能を発揮もしてくれた。
てなことでなんちゃって緑の芝生活を数年経験したのだが、西洋芝の悲しさで夏の暑さには大変弱く、けっこう枯れてくるのよね。だから夏はあまり芝刈りしないでブッシュ状にさせたりしてしのいでいたのだが、そうすると今度は病気になったりもするわけ。お薬つかったりといろいろお手入れすればいいのだが、しょせん形から入るだけのなんちゃって演芸じゃなく園芸だから、すぐに手抜きしてしまう。
だもんで一昨年以来のもろもろに忙殺されて庭いじりどころじゃなかったこともあり、狭小日陰スペースの芝はほぼ壊滅状態になってしまった。その後はもうなにもせずにいたら、端っこのほうは羊歯だの苔だのというじめじめ的植物が群生、その他には様々な雑草が入り乱れるしょもない荒地になってしまったままだった。いずれは手放すことになるだろうとしても、ちょっとこのままでは資産価値減じるようなもんだよなとずっと思ってはいた。
で、今回のGWはいっちょうやってみるかと一念発起してみた。昨日はとりあえず近所のホームセンターをハシゴして、なんのイメージもないままにとりあえずレンガと玉竜をポットにして20個くらい購入。うちの庭は雨が降るとベランダの出っ張りから落ちる水滴がけっこう半端じゃないみたいで、地面に穴ぼこできちゃうのでその部分にレンガでも置いてなんとなく花壇とそうじゃないスペースみたいな区分けでもしようかなと考えた。玉竜買ったのはそれとは全然関係なく、あわよくば玉竜を百個以上きちんと植えていけば、芝みたいにできるかもみたいな、芝生へのあるいは芝生生活への未練的な部分からでもあったわけ。
まあ芝生について思い入れはといえば、貧乏な少年時代を送ったので、将来の夢が芝生のある家に住むことだったわけ。しかも芝生にはコリーが跳ねているみたいな、しょうもない夢描いていたのだから。結局ね、そういうのが果たせないまま人生の第4コーナーにきつつあるわけで、もうこのへんは私の心の問題だから、あんまり触れてもらいたくもないことでもあるわけなのだよ。
ホームセンター連荘とはいえ、お出かけ大好きな妻と娘も連れてきているから、あんまり集中してガーデニングのコーナーにもいられない。妻の欲しいものとかにも付き合わなくてはならないし、娘も目離すとすぐにどこかへ行っちゃうし。だもんで家に帰ってきたのは、けっこう遅い時間になってしまった。ほとんど暗くなりかけているのに、一人でレンガとか置いて試行錯誤してみた。で、なんちゃってのイメージがなんとなくできてきてその日は終了。
今日も朝7時には起きた。そういや昨日もそんな時間だったか。仕事している時とほとんど変わらない。夜更かしもしていないから、けっこう健康的でもあるのかも。ほんで、すぐになぜかカレー作り出す。朝からカレー!?とにかくカレー作っておけば、昼食も楽できる。あわよくば夕食まで引っ張れるかもみたいなことでいそいそ作る。
ほんで8時半ごろにやや遅めの朝食を妻と娘に食させる。9時過ぎには今回は一人で家を出て一番近いホームセンター、ビバホームへ。今回はほぼイメージしたものがあるので、やや目的買いに近い。昨日買ったのでは圧倒的に足らないレンガを必要個数購入。さらに化粧ジャリ15Kg入りを12袋購入。さらにヘデラ通称アイビー、ようは綺麗っぽいツタなんだけど、これを10個ほど購入した。
家に戻ってからすぐにレンガを継ぎ足して花壇の境目をきっちりさせる。そこから花壇じゃないほうに化粧ジャリを敷き詰める作業。経験上では12袋だとちょっと少ないだろうなとは思ったが、なんとか敷き詰められた。ちょっと薄めかなとも思ったけど。
ジャリ敷きについていえば、この家建てた時に思いっきり苦労したのを思い出す。家の周りの狭いところに敷き詰めるのだが、それまでこういう経験ないでしょ。ジャリがどのくらいいるのかがわからない。で、当時だと一番近くて品揃えのいいのが、南古谷のウニクスにあるセキチューだったんだけど、ここに何回通ったことか。とりあえず10袋買ってきてまいてみるのだが全然足りずみたいなことを何度も何度も繰り返したもんだよ。そんでもって苦労して敷き詰めたのはいいのだが、使ったのが三色石系のものだったので、妻からはこれって和風の家に使うんじゃないと非難される。とどめの一言が「なんかお墓みたい」。もう、ぐさって感じだった。
今回使ったのは一番チープにして一番ポピュラーな白系の化粧ジャリ。ほんでもって敷き詰め完了したら、よく利用する家から車で5分くらいのところにある花屋さん。ビバホームのガーデニングコーナーはけっこう広いのだけど、目当てのギボウシがなかったので、ここならひょっとしてと思っていってみた。で、ありましたがけっこう高い。一苗が450円もする。8個あったので全部買うからすこしまからないと女主人にいってみると、「これは駄目。模様が特別だから」とあっさり断られる。ついでに花屋の事情をレクチャーされる。「ギボウシはもう少しするとけっこう入ってくると思います。たぶん一つ200円くらいかな。小さいものだと150円くらいからのもあると思う。この業界は母の日というのが一つのイベントだから、それまでは母の日のプレゼント用みたいな品揃えが中心になるの。母の日が終わると、ちょっと品揃えが違ってくるから、お待ちになったほうがいいですよ」とのこと。
とはいえ、なんちゃってガーデニングはできればGW中にある程度目処つけたいしと思い、結局450円のギボウシを2個購入。さらにモミジ1苗、ナンテン2苗、ユキノシタ5苗やらを購入。すぐに家に帰って花壇を耕し、肥料やりをしてから植え付けを行う。この時点で時間を確認すると1時過ぎ。しばらくすると娘が「パパお腹すいた〜」と声かける。もう少し待ってくれと返事をしてから、昨日買ったヘデラを植え付け、最後に玉竜をレンガのわきに植えつけて、とりあえずの作業を終了。時計をみると2時を少し回っていた。
待ちくたびれたのだろう、妻がカレーを温めて盛り付けしてくれていた。
カレー食い食い、久々の肉体労働系だったので、自分へのご褒美にビールをいただきました。あんまりなんも考えずに、まさしくなんちゃってででっちあげたのがこんな代物。もうどうでもいいです。ほんと私の心の問題なんだから。

ここにこれから中木的にカンツバキとかサカキとかを数本植えたり、後はギボウシを5〜6苗植えるかとか、もう少しグランドカバー的にヘデラ類を沢山植えるかとか、いろいろ考えていこうとは思っています。とはいえ基本的にはこの家は売却するつもりでいるのも事実、まあそのへんも含めてのなんちゃってガーデニングではあるわけなのですが。