押尾コータロー

STARTING POINT
数年前に友人からもらったCDを久しぶりに聴いてみる。確かオヤジ二人でキャンプに出かけた時に、車の中で「ハリー・ライムのテーマ」を聴いて、「ナニコレ」「若手のギタリスト」「けっこう、うまいね」みたいな会話した記憶がある。
そのまま棚でほこりかぶっていたのをたまたま見つけて聴いてみた。アコースティックでキラキラしていて、バカテクで心地良い。ほとんど知識がないので検索してみると、2002年デビュー。このCDがデビュー盤だったようだ。公式HPのプロフィールは以下のようになっている。「オープンチューニングやタッピング奏法を駆使した、独特のギターアレンジ」、なるほどなるほど。最初の印象はスタンリー・ジョーダンのタッピン系のアコースティック版みたいな感じだったので、タッピング奏法は納得だ。これをオープンチューニングでやっているとなると、スティーブン・スティルスのエッセンスが加味されてて、全体はアル・ディメオラやパコ・デル・シアのスーパー・ギター・トリオみたいな感じかな。
いや〜、しかしうまいもんだよ。若いミュージシャンになればなるほどテクニック的にすごい人がどんどん出てくるなとここんとこずっと思っているのだが、この人もその一人だな。未聴だがラベルのボレロとかもやっているのだとか。ずっと思っているのだが、アコースティック、タッピングを駆使したバカテクギタリストに一度やってほしいものがある。キース・ジャレットのケルン・コンサートをギター一本でっていうの。いくらなんでも無理か。