妻の初めての冒険

職場復帰への意欲を少しづつ抱き始めた妻に、少し天気の良い日中に一人での散歩を勧めた。通勤となると駅までとにかく行かなくてはならないのだから、少しづつ一人で駅まで行って帰ってくるというのを初めてはどうかと話した。ついでに駅の近くにあるドトールでコーヒーでも飲んでくれば気分も変わるんじゃないかと話した。
それで早速今日、妻はためしてみたようだ。家からふじみ野の駅まで不動産屋曰く13分。まあ私なんかでだいたい15分程度。女性だと18〜20分くらいかかる。片麻痺、杖歩行の妻にはたぶん最初は難しいだろうと思っていたのだが、妻な片道45分〜50分くらいかけてとにかく駅まで行き、ドトールでコーヒー飲んで帰ってきたという。夕方4時過ぎに携帯に「今帰ってきたよ」と電話してきた。
一応一回だけじゃ駄目だし、毎日普通に駅まで行けるようにならないと通勤は難しいよとは話した。とはいえいきなり駅まで行って無事戻ってきたのには正直びっくりもした。妻はさすがに疲れたようで、「とりあえず駅まで行って戻ってこれるってことはわかったから、もう当分歩くのはいいわ」と。そして電動車椅子があればそれで通勤したいとも言っていた。それはちょっととは思ったが、それはあえて言わなかった。
とにもかくにも妻の日常生活への適応レベルはどんどんあがってきているのだとは思う。それを嬉しく思う。でもそれと職場復帰とはたぶん次元が異なることなんだろうなとも内心で思っている部分もあるにはあるのだが。