年末年始の物故者

年末年始にかけても気になる物故者が何人かいた。クリスマスにはジェームス・ブラウンが死んだっけ。なんとなく正月に昔BSでやっていたのを録画したエド・サリヴァンショーを見返した。あの力尽きるまで歌って、おつきの人（妙に田代まさしに似てた）にガウンかけられて退場と思いきや、静止を振り切って再び歌いだすというパフォーマンスを40年くらい前からずっとやっていたんだということがわかる。
で、もってこのパフォーマンスというといつも思い出すのがエディ・マーフィーのジェームス・ブラウンのパロディなわけ。サタディーナイト・ライブで幾つもやっていたっけ。舞台に泡風呂用意してのJBのバスタブショー。JBに扮したエディが♪♪ホットタブ、ホットタブ♪♪と歌いながら風呂に入るやつね。足先風呂に入れて「ハーイ！！」て叫ぶのが秀逸というか最高だった。エディのJBネタでは他にもJBが女の子のカッコして歌う、JBの『アニー』という傑作もあったな。ジェームス・ブラウンの死去で最初に頭に浮かんだのがこうしたエディのネタだったのね。エディのサタデーナイト・ライブのビデオを見返すと、本当に生きのいい芸人だったのがわかる。パロディネタでレーガン大統領とかやっているから、多分その時代なんだろう。エディは二十代前半だったんじゃないか。
エディはJBの他にもビル・コスビー、モハメッド・アリ、ジェシー・ジャクソン、スティービー・ワンダーなどなどのモノマネネタをもっていた。すでに名をなしていた黒人スターをおちょくるのが得意だったんだな。もう二十数年前のことだ。今やエディが黒人スターの頂点的存在だ。たぶんアメリカのショー・ビジネスでは若い黒人芸人からおちょくられるようになっているんだろう。
今でもエディのサタデイーナイト・ライブはビデオで時々観る。DVDでもあるようだけど、同じものなのかどうかはわからないけれど、彼のJBやスティービー・ワンダーのパロディは一見の価値が今でもあるとは思う。JBの死去からの大幅脱線でした。

つい最近もアリス・コルトレーンが亡くなったという。いわずと知れたジョン・コルトレーンの夫人である。ピアニストとしてもマッコイ・ターナーの後にコルトレーンのコンボにも参加していたっけ。硬質なピアノという印象がある。アルバムとしては『ライヴ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード・アゲイン 』が一番印象的、というか唯一のアルバムのような気もするな。このアルバムのジャケットでは彼女のスリムな容姿を見ることができる。