リハビリ制限現場混乱

朝日の9月24日(日)の2面に時時刻刻という特集記事があった。今春の診療報酬改定で、発病直後の早期リハビリのサービス量を従来の1.5倍認めた。一方で、病気ごとに、脳血管(発症や手術から180日)、手足の骨折など(同150日)、呼吸器(同90日)、心臓や血管(同150日)と日数を制限したことによるものだ。

診療報酬の改定で、医療機関でのリハビリテーションが「最長180日」に制限されて半年。病気ごとに制限日数は異なるが、27日には、長期間の回復訓練が必要とされる脳血管疾患の患者のリハビリが原則的に打ち切られる。しかし、厚生労働省が「受け皿」とする介護保険のリハビリは、質、量ともに十分ではない。受けられるリハビリがない人、自分に合うサービスが見つからない人、現場に混乱がでている。(重政紀元)

厚労省は、医療リハビリの上限日数を設け、打ち切られた患者の受け皿に、介護保険を考えている。老人保健施設などへの通所リハビリと、医療機関訪問看護ステーションから理学療法士らが自宅に来るリハビリだ。
介護保険では4月から退院3ケ月以内の集中的リハビリや個別リハビリに対し介護報酬を加算した。しかしどれだけの事業所が取り入れられているかを、国や都道府県は把握しきれていない。受け皿として介護リハビリが機能しているかは疑問だ。

さらに記事では脳梗塞発症から18年の68歳の女性の例をあげ、診療所でのリハビリを打ち切られてから自宅近くの通所施設を見学して落胆されたという話をとりあげている。機能訓練は集団体操やボール投げなどだけで、「お遊戯みたい」との感想だ。
これはそのままうちの妻の通所デイケアへの感想でもある。妻は7月に介護度をおとされて6月から週3回通い始めたデイケアを2回にした。1割負担ではまかないきれなくなったからだ。すぐに区分変更申請を行い、8月にはワンランク介護度はあがった。それでも妻はデイケアを元の週3回に戻すことに気乗り薄だ。
理由は明白で、リハビリが1日15〜30分程度でPT、OTのいずれかだ。これでは妻にはぜんぜん物足らない。おまけに入浴以外はゲーム等のレクレーションが中心で、45歳の妻としてはお年寄りの中に入ってのそうした遊戯系がうんざりなのだという。
個人的にも妻の年齢の若さからすれば、もう少し長時間の系統だったリハビリを継続して行えれば、機能全廃の左上肢、左下肢にも改善がありえるかもしれないという希望もある。脳神経の遡及性等、可能性に言及した新しい学説もあるのだから。しかしそんな受け皿となる医療施設など、この地にはない。
厚労省が医療リハビリに日数制限を設けたのは、医療費抑制が背景にあるという。そして受け皿決まりきったように利用者の1割負担のある介護保険だ。しかし受け皿作り、インフラを整備しないまま制度だけを変更してしまったために、現場の混乱は増しているということなのだ。
この記事の中にあったが受け皿不足によるリハビリ難民がどんどん増えていきそうだ。妻もまたその一人なのだろう。