http://dali.jp/
観光地にある美術館というとけっこうちゃちいものが多く、失望することが多いのだけれど、ここは一見の価値あり。建物も重厚で周囲の自然にマッチしている。さらに常設展示されているダリの彫刻や絵画。ダリという一風変った芸術家の作品群をこれほど系統だてて展示してあるのがそもそも素晴らしい。繰り返される引き出しやゆがんだ時計のモチーフもなんとなくわかってくるような気がする。
そのそもダリというと、風変わりなモニュメントなどの作品以上に本人自身が奇異みたいな存在の人という印象。あと個人的な数少ない印象でいえば、ヒチコックの『白い恐怖』で夢分析を映像化する際のデザインを提供したということくらいか。あれは映画のためという以上にもともとのダリのテーマをそのまま体現したものだということが今回彼の様々作品を観て改めてわかりましたね。とにかく若い頃からフロイトに傾倒していたと解説展示してある略歴のなかにもあった。
ダリ以外にもこの美術館には印象派の巨匠たちというテーマで一室を設けてあり、ゴッホ、セザンヌ、ルノワール、シャガールといった巨匠たちの小品がいくつか展示してあった。これだけでも一見の価値あり。その他ではイギリスの女流現代画家パメーラ・クルックの作品を企画展として展示してあった。正直あまり好きな画風ではないな。なんか劇画みたいな人物像ばっかり。まあ、これはこれとしてっていう感じだ。
