三泊四日の外泊が終わる

妻の三泊四日の外泊が終わった。思いのほかなにもなく、問題となることもなく四日間が過ぎていった。順調すぎる、とにかく順調すぎるような気がする。妻は一度も転んだりすることもないままだ。妻の回復ぶりと自宅外泊の際になにもないことについては、主治医からあんまりなにもないのも問題かもしれないとの言葉があったと妻は言っていた。逆説なのだろうが、退院までの間にいろいろと問題があれば、それに対処すべきことが退院まで可能だ。でもなにもないまま退院して、いざ生活を始めてからもろもろ出てくるのはということなのだろう。
それにしてもとにかく順調だ。妻は室内での移動はほぼ100%杖歩行でうまく行えるようになっている。何回か装具なしでの歩行も試しても本当に短い距離ならなんとかなりつつある。早朝のトイレも自分一人で起きて杖を使ってトイレまで行き用を足すようになっている。階段の昇降も以前から比べればずいぶんとうまくなっている。ある意味ではすべてがうまくいきつつあるということなのだろう。
一昨日は妻の車椅子を押していきつけのラーメン屋にもいった。店内は狭いので車椅子を店の前におき妻は杖で歩いて中に入ってきちんとテーブル席にもついた。半年ぶりに家族三人でこの店に入った。妻が元気な頃は週に一回はここに三人できた。妻が入院してからは、娘と二人で、あるいは娘を留守番させて一人で、やっぱり週に一回は確実にやってきていた。そういう意味じゃ、たかがラーメン屋とはいえけっこう感慨深いものもあるのだ。
徐々に、徐々に妻が倒れる以前の生活に戻りつつあるということなのだろうか。違うのは妻が片麻痺であること、仕事を失ったこと、まあそんなもろもろということだ。