妻の状況(3/29)

 7時半少し前に国リハへ。妻はいつものようにエレベーター前で待っている。病室にいくと洗濯物がけっこう溜まっていた。ちょうど替えの衣類をもってきていたので衣類入れにしまう。下着の在庫が少なくなっていたので、ちょうど良かったという。
 妻の会社から届いていた健保の傷病手当請求書の署名欄に記入させる。妻の有給もいよいよ3月中に切れることになる。これからは1年6ケ月間、標準月収の6割が健保から支給されることになるのだが、1回づつその都度請求をださなければならない。請求書には医師の意見書を記入してもらわなければならない。けんこう面倒な手続きのようだ。今回は3回分が一度に会社から送られてきているのだが、会社に問い合わせたところ毎月20日締めでおこないたいというので、今回は3月分だけ。次回は4月の20日過ぎ、次々回は5月の同じ頃ということになるのだろう。その都度医師に記入してもらうことになるので、多分診断書を発行してもらうのと同じ程度の費用がその都度かかるのだろう。
 請求者欄を本人自著の場合は捺印がいらないので、妻に記入させる。日付欄は記入しなくてもいいというのに今日の日付を記入してしまう。訂正してというと、年、月を含めて一本の線で消してしまう。「おいおい、元経理だろう。訂正は数字だけを二重線じゃないの」と言うと妻は「そうか」と言って妙にしょぼんりしてしまう。これも病気のせいなのかもしれないのか。
 1回目をナース・ステーションに届けにいくだんになると、急に元気を取り戻して「さあ、週末の外出届けを出さなくちゃ」と童女のような顔になる。なにか自分の気分としてもう一人子どもがいるような気持ちになる。いわば小学生二年生の娘と車椅子に乗った娘と二人の娘を抱える親のような心持だ。
 夜勤の看護師は数が少ないので、病棟に呼び出されていたりするとナース・ステーションには誰もいないということがよくある。案の定、誰もいなかったのでしばらく待つ。戻ってきた看護師は8時少し前という時間帯にも関わらず気さくに対応していただけた。請求書を渡し、外出届けを提出してから病棟を出る。