妻の会社を訪問

 労基署の後、妻の会社を訪問する。長期の休業になるため診断書の提出が必要だったこともあり挨拶も兼ねて立ち寄る。直属の上司と人事総務担当の職制が対応してくれた。二人とも妻が倒れた時に病院に付き添ってくれた方々。親身になって対応してくれているし悪い人たちではないと思う。お見舞いにいきたいけど、女性がそういう状態になっている時に男性が見舞いにいくのはどうかと躊躇うところがあるとのお話には、いろいろ気を遣って下さっているとも感じた。さらに上の担当役員の方も会議を中座して挨拶にきてくれた。
 話は妻の病状と経過の説明が主だったが、こちらから妻の有給休暇、傷病休暇の確認と、会社の規則として復帰まで許される休業がどのくらいかを聞いた。有給での休業は三ヶ月ほど。それ以降は無給の休業(ただし一年半は健保から傷病手当が給与の六割支給される)。二年たっても復職の目処が立たない場合は解雇になるという。妻の場合は2007年11月がリミットということだ。まあこれは会社としてはそこそこ整備され、従業員に優しい規則ではあるとは思う。世の中にはもっとシビアな企業がざらにあるだろうから。
 最後におずおずとながら妻の仕事への思いに報いるためにも、またもちろん家族の経済的な面とかも考えて、駄目もとで労災申請をしてみたいのでご協力をお願いしたいと頭を下げた。人事総務担当は「会社として検討します」としてその場での明言を一切避けた。帰り際に私は労災申請への協力を再度依頼して、出来るだけ早くにご連絡をお願いしますと再度頭を下げた。
「ご連絡内容によってはこちらの動き方も違ってきますので」
 それが最後の決めでした。
 しかし労災って、たぶん難しいんだろうなとも思う。仕事、家事、子育て、妻の看病、転院先探し、さらにこういうことでエネルギーを費やす。すでに日々、アップアップ、じょじょに臨界点に近づきつつあるのに、さらに諸々背負い込む。やっていける自身さらさらないのだけど、とにかく行けるとこまで行き着くしきゃない。とにかく逃げ道ないほど、ガガガ〜ンと様々な現実が立ちふさがって、それ、乗り越えていかなくちゃならないのだから。
 あとこれも整理しなくちゃならない、やっぱり待ってくれない現実の一つとして、二年前に買った我が家のローンをどうするかだよな。うちは私と妻とそれぞれがローン抱える二本立てだからな〜。
 
 妻の会社を後にして病院へ。大幅に時間とられたので、脳内血管撮影検査は終了して妻は病室に戻っていた。午前中に一度病院立ち寄っていたので、その時に事務の方に現在までの医療費の概算出して欲しいと依頼していたのだが、ジャスト二週間で33万。ガビーンって感じ。まあ予測の範囲内で、けっこうリーズナブルではとも思うのだが、それでもけっこうシビアな現実だよ、これも。たぶん転院するまでに絶対50万超えるよね、これって。