カトリーナ

 アメリカ南部を襲った巨大ハリケーンカトリーナ」の被害報道が伝わるにつれて、災害規模の甚大さはなんか深刻なものになりつつあるみたいだ。
 とくにニューオリンズはほとんど水没しちゃっているようだし、報道では水が引くのに数ヶ月を要するとか。
 死者の数についても数百から数千とまでいわれる。ようは災害状況がまだまだ把握されていないようだね。でもあの水没の映像とかを見るとかなり深刻なものになりそうだ。
 予報とかもあったはずなのに、この被害は尋常じゃない。そして被災地ではお決まりの略奪、レイプの報道も。銃社会アメリカだから発砲とかも当たり前。かなりひどい状況になっているんだろうね。さらにいえばこれからは疫病とかといった心配も。
 世界の先進国アメリカでこの状況だ。ブッシュの失政だよ。およそ危機管理ができていない。きけばルイジアナミシシッピーの州兵もイラクに派兵されていて、手薄だったとか。さらにいえば被災から3日以上たってから7000人の追加派兵はあまりにも遅い対応だな。今後イラクとの兼ね合いでもこのへんがつつかれそうだ。
 ハリケーンの直撃地域では、避難勧告をもとに逃げ出せたのは車を所有する中産階級以上、取り残された貧困層や老人、病人にもろ被害が出ているという。死者は高年齢層に集中する予感もある。また無人化された市外で略奪を繰りかえしているのは、低所得層の人々だろう。なんかアメリカの社会問題が凝縮されているような気さえするな。彼らは備えを怠った。これは自己責任の問題だ、というお言葉がどこからか聞こえてきそうな気がする。
 社会的格差、貧富の増大、これが超先進国アメリカの一つの側面でもあるのだろう。自助努力だ、小さな政府は知りません。自分の安全は自分で守ってねってか。
 ブッシュの忠犬ポチ公、小泉政権が推し進める規制緩和社会のモデルがこのアメリカなんだろうね。社会的格差を緩和させ貧富の差を出来るだけ圧縮すること、そして戦争を含めてこうした大災害時に効果的な対策を打ち出していくことこそ近代以降、政治に求められる第一義のことのはずなのに。
 そういや日本は最大50万ドルの支援を表明したけど、お隣中国はその10倍の500万ドルを決めている。どうした忠犬ポチ君。選挙で郵政民営化で忙しいのはわかるけど、大好きなアメリカが大変困っているんだぞ。中国に遅れをとったらいかんよ、同盟国なんだから。いっそのこと自衛隊の応援まで含めて表明したらどうだい。自衛隊の得意技じゃないかいっ災害救助は。軍事行動じゃないんだから大義名分はたつだろう。どう、提案してみたら。