『荒野の決闘』

 文句なしに映画史上、あるいはジョン・フォードの作品群の中でも五指に入る傑作だ。抒情性溢れる西部劇の名品だよ。そしてヘンリー・フォンダのストイックなワイアット・アープがいい。抑えた演技で朴訥した西部の男を演じている。『ミスター・ロバーツ』にも通じる役柄だな。そしてこの映画のラスト・シーンの美しさ。去っていく男を女が見送るという
シチュエーションは異なるが別離のラストシーンは『第三の男』とこの映画が双璧だな。前者はより切なく、後者はほのぼの感がある。
荒野の決闘 [DVD]