http://www.toshiba-emi.co.jp/jazz/bluenote/release/all2.htm
ブルーノート決定盤シリーズが、3月発売分の100番までで終了と思いきや、6月から新たに101〜200、さらに11月からは201〜300のシリーズが開始するみたいだ。嬉しい悲鳴状態だな。近所のTUTAYAのレンタルに入るといいんだが。とても全部を聴くのはしんどいし、何を買おうかな。
ラインナップを見ると4000番台中心、特に'60年代後期のものが目白押しだな。このへんになると聴いてないものが沢山あるから楽しみではある。ジミー・スミスあたりを集中して聴いてみたいもんだ。
で、ここんとこ聴いているのはこの3枚。
- リー・モーガン『カリスマ』
- ポール・チェンバース『ウィムス・チェンバース』
- ソニー・クラーク『ソニー・クラーク・クインテット』
『カリスマ』は1966年録音。モーガン、マクリーン、モブレーがフロントでジャズ・ロックぽいファンキージャズを聴かせてくれる。オールスターの共演風でいいね。1曲目の「ヘイ・チコ」のちょっとユルメの出だしが気持ち良い。5曲目の「ザ・マーフィー・マン」はジャズ・メッセンジャーズ風のいかにもブルーノート的なハード・バップで好演。全体としてとてもよく出来たアルバムだとは思う。で、1点で難癖つければジャケットがいただけないな。ちょっとサイケぽいイラストなんだが、まったくブルーノート的じゃない。はっきりいってダサダサ。でも、これもまた'60年代当時の雰囲気を伝えてくれてはいるんだろうけど。あとピアノのシダー・ウォルトンが良いね。
『ウィムス』はチェンバースのブルーノートの初リーダー作。1956年、彼はまだ21歳だったというから早熟な天才の一人だったということなんだろうな。'80年代にチャーネット・モフェットが神童ともてはやされたけど、やっぱりことジャズ・ワールドではこの手の若い才能は普通のことなんだな。
このアルバムは当時チェンバースも加わっていたマイルス・デイヴィスのグループからフィーリー・ジョーとコルトレーンが参加。名盤『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』レコーディングから11日後のことだ。これにドナルド・バード、ホレス・シルバー、ケニー・バレルというブルーノートお馴染みのメンバーが加わる。若い才気あるミュージシャンの熱演を記録したハード・バップの名盤中の名盤の一つ。どの曲もとってもジャズしていて心地よい。それとそれぞれの曲の編成やアレンジにリーダー、チェンバースのやる気というか野心、気負いみたいなものが感じられるな。個人的には一曲目の「オミクロン」にほんと才気を感じる。そしてコルトレーン、彼もまだ若いんだな。ほんと感覚的印象だけど、まだまだスタイィッシュな感じがしない。随所にその後のトレーン節が聴けるけど、まだまだ発展途中という風に思った。