ジャズが心の糧になりつつある

 愛車ストリームのCDチェンジャー10枚中8枚をジャズ盤に代えた。マイルス、ロリンズ、シルバー、LA4、モブレー、ショーター、ソニー・クラークなどなど。なかなかご機嫌ではある。
 TUTAYA通いも週1で続けている。1回で4枚の借りる。大きな声では言えないけど、当然のごとく焼いている。そんなこんなで年末からこっち、ブルーノートの廉価版からのコレクションは50枚を越えることになりつつある。小さな幸せである。チープに物欲が満たされつつ在庫が増えていくことは喜ばしい。昔は、そう20年近く前には、1枚3300円のLPレコードを月に1枚づつ買っていたのであるから、感慨深いものがある。すでに持っているものもかなりあるのだからというのは焼いていることへの言い訳ではあるのだが。
 今週はりー・モーガンの『インディード』と『リー・ウェイ』、あとバド・パウェルを2枚借りてきた。リー・モーガンは驚きである。『インディード』はモーガン18歳のデビュー盤だ。天才だと思う。1曲目の「ロッカス」からして素晴らしい。「チュニジアの夜」に似た変則ビートの名曲を好演している。この曲、個人的にはルー・ドナルドソンの『カルテット・クインテットセクステット』で聴きなじんでいた。と、これもブルーノートなんだな。1537番だ。ちなみに『インディード』は次の1538番だという。個人的な思いとしては、なんか因縁めいたものを思うなと思いつつかかっていたCDを『インディード』からルーさんの『カルテット〜』に代えた。
 りー・モーガンの早熟さには驚く。10代でデビューして愛人に射殺されたのが30代前半。駆け足の人生の中で幾つ名盤を残したことか。'80年代にウィントン・マルサリスが神童だの天才だのと騒がれたけど、ことジャズの世界では早熟な才能はけっこう普通のことだったんだと思うな。今、ブルーノートの1500番台、4000番台を聞き返してもつくづく思う。みんな若いんだよね。モブレーもシルバー、ソニー・クラーク、ハバード、ハンコック、ショーター、ちょっと名前をあげるだけでもみんな20代前半のデビューでグッド・ジョブをこなしているわけだよね。そういうやロリンズがバド・パウエルと競演したのだって19歳の時だったし。
 そしてリー・モーガンだ。前にも書いたけど、もともとジャズの聴き始めがこの人の『サイド・ワインダー』だから思い入れもあるわけ。でも技巧、情感、その他もろもろ含めてもこの人のペットは最高だと思う。もちろん、ことペットに関してはマイルス、ブラウンが双璧というか別格的存在なんだとは思う。それでもなぜかモーガンははずせないなというのが率直な感想。個人的には感情移入しやすい音だと思うわけ。
リー・モーガン・インディード!  リー・ウェイ (紙ジャケット仕様)  ルー・ドナルドソン・カルテット・クインテット・セクステット