投票行動に意義を見出せるか

 今回の合併騒動についていえば、正直にいって地方自治のいい加減さを目の当たりにしたという印象だ。おまけに自民党への対抗勢力としてささやかな、あるいは消極的に支持していた民主党についていえば、町議、あるいは現埼玉県知事の動きからして絶望している。ある意味、自治体選挙についていえば投票行動に意義を見出しえないところにまできている。いや国政選挙でも同じようなものだ。民主党がたぶん根底では自民党と同根にあるとすれば、二大政党制はたぶんに絵に描いた餅程度のものでしかないだろう。
 しかしある種の政治的意思表示としての投票忌避が、まんまやわらかいファシズムを底支えしてしまうというダブルバインドとしてついてまわるわけだ。まさしく閉塞状況そのものではないだろうか。